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2000 年度 実績報告書

チタン-カルベン錯体を活用する高効率的炭素骨格構築法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11440213
研究機関東京農工大学

研究代表者

武田 猛  東京農工大学, 工学研究科, 教授 (40111455)

研究分担者 藤原 徹  東京農工大学, 工学部, 教務職員 (30211527)
キーワードチタノセン(II) / チオアセタール / gem-ニハロゲン化物 / カルベン錯体 / 閉環メタセシス / シクロプロパン / 共役ジエン / アリルシラン
研究概要

本研究ではチオアセタールと二価チタノセンの反応により生成するチタン-カルベン錯体と各種の有機分子の反応、及び関連するハロゲン化物の反応について研究した。
1.分子内カルボニル・オレフィン化を利用する環状エノールエーテルの合成
カルボン酸部分の末端にチオアセタール構造を持つエステルを二価チノセンで処理すると分子内カルボニル・オレフィン化反応が進行し、環状ケトンのエノールエーテルが得られた。
2.ケイ素原子が置換したビニルカルベン錯体の調製と反応
ケイ素原子が置換したチタン-ビニルカルベンとオレフィン、カルボニル化合物の反応により、ビニル基、シクロプロピル基がγ位に置換したアリルシランが得られた。
3.二価チタノセンとエチレンを利用するチオアセタールの末端オレフィンへの変換
チオアセタールをエチレン雰囲気下でチタノセン(II)-亜リン酸トリエチル錯体で処理すると一炭素増炭した末端オレフィンが得られた。また同様の反応をチタノセン(II)-へキサメチルリン酸トリアミド錯体で行うと二炭素増炭した末端オレフィンが生成した。
4.不飽和シリルエーテルの環化による三置換オレフィンの合成
ケイ素-酸素結合を持つ不飽和チオアセタールの閉環メタセシスとケイ素-炭素結合の酸化開裂によるZ体の1,5-ジオールの立体選択的な合成について検討し、二種類の出発物質を使うことにより構造異性体を選択的に合成することに成功した。
5.gem-ジハロゲン化物とアルキンの反応
gem-ジハロゲン化物と二価チタノセンの反応により生成する有機チタン化合物とアルキンの反応により共役ジエンが立体選択的に生成することが判った。
6.アルキニルカルベン錯体とオレフィンとの反応
アルキニル基が置換したチオアセタールと二価チタノセンの反応により生成するアルキニルカルベン錯体は末端オレフィンと反応して対応するアルキニルシクロプロパンを収率良く与えた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Takeshi Takeda: "Titanocene(II)-Promoted Ring-Closing Metathesis of Thioacetals Having a Carbon-Carbon Double Bond"Tetrahedron. 56・28. 4859-4869 (2000)

  • [文献書誌] Takeshi Takeda: "Reaction of Vinyltitanium(IV) Species Prepared by the Alkylation of Titanium-Vinylcarbene Complexes"Chem.Lett.. 10. 1198-1199 (2000)

  • [文献書誌] Takeshi Takeda: "Preparation of Alka-2,4-dienylsilanes and 3-Cyclopropylprop-2-enylsilanes by the Titanocene(II)-Promoted Reactions of 2,4-Bis(phenylthio) but-3-enylsilanes"Tetrahedron Lett.. 41・43. 8377-8381 (2000)

  • [文献書誌] Takeshi Takeda: "Preparation of (Z)-Alk-2-ene-1,5-diols by the Titanocene(II)-Promoted Cyclization of Thioacetals Having a Terminal Carbon-Carbon Double Bond"Eur.J.Org.Chem.. 1. 155-161 (2001)

  • [文献書誌] Takeshi Takeda: "Intramolecular Carbonyl Olefination of Esters. Regioselective Preparation of Enol Ethers of Cyclic Ketones by the Titanocene(II)-Promoted Reactions of Alkyl ω,ω-Bis(phenylthio) alkanoates"Chem.Commun.. (in press). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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