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2001 年度 実績報告書

金属細線上へのラテラル成長化合物半導体の結晶性向上に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11450006
研究機関東京工業大学

研究代表者

宮本 恭幸  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (40209953)

キーワードタングステン細線埋込 / InP MOVPE / タングステンRIE / ヘテロ接合バイポーラトランジスタ / ラテラル成長 / タングステンの抵抗評価
研究概要

本年度は以下の実績を得た。
埋め込まれた金属をショットキーコレクタとするサブミクロンヘテロ接合バイポーラトランジスタの界面電気的特性の評価
InP MOVPEで埋め込んだタングステン細線をコレクタとして用いたヘテロ接合バイポーラトランジスタの高周波特性の解析から、界面近傍の電気的評価を行った。その結果、埋め込み成長温度によって、金属細線近傍の電気的特性が変わることが明らかになった。埋込み成長温度585℃の場合、埋められた金属細線の周囲に形成される導電性領域の幅は0.25μmに相当する。一方、埋め込み成長温度600℃の場合、導電性領域の幅は1μmに広がる。広い底面にはキャリアを生成する損傷がないことと導電性の層の幅が成長温度に依存し変化することから考えると、タングステンワイヤから不純物が拡散してキャリアを生成していると考えることが妥当であり、今後タングステンの純度の向上、埋め込み成長前の表面処理、埋め込み成長温度のさらなる低下等低減できると考える。
金属細線をゲートとする新たなトランジスタ作製
二重障壁構造と埋込み金属細線を組みあわせることで、走行するキャリヤがホットエレクトロンとなり、アンドープ層のみを走行する新しいトランジスタ構造を作製した。半絶縁性基板を用いると共に、半導体層をエッチングすることによりフリースタンディングワイヤーで埋め込まれたゲート金属と電極用パッド間の配線することで、以前の素子で問題となっていたエミッターゲート間のリーク電流の低減をはかった。電圧-電流特性から、埋め込んだ金属細線のゲートによって引力ポテンシャルが形成できることが確認でき、またエミッターゲート間とエミッターコレクタ間の両方で測定される微分負性抵抗のピーク電流値がほぼ同じであることから、ゲートーエミッタ間のリークが除去できたことをも示し、この素子の将来性を示せた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Arai: "Reduction of Base-Collector Capacitance in Submicron InP/CaInAs Heterojunction Bipolar Transistors with Buried Tucsten Wires"Jpn. J. Appl. Phys.. 40. L735-L737 (2001)

  • [文献書誌] T.Arai: "InP DHBT with 0.5μm Wide Emitter along (3C)16010(3E)16 Direction toward BM-HBT with Narrow Emitter"Trans. IECE of Japan. E84-C. 1394-1398 (2001)

  • [文献書誌] T.Morita: "Fabrication of InP/GaInAs Double Heterojunction Bipolar Transistors with 0.1-μm-Wide Emitter"Jpn. J. Appl. Phys.. 41. L121-L123 (2002)

  • [文献書誌] 宮本恭幸: "InP系ヘテロ接合バイポーラトランジスタの高速化技術"応用物理. 71. 285-294 (2002)

  • [文献書誌] T.Arai: "Submicron Buried Metal Heterojunction Bipolar Transistors"13th International Conference on Indium Phosphide and Related Materials (IPRM'01). FA3-7. (2001)

  • [文献書誌] L.-E.Wernersson: "Attractive Potential around a Buried Metallic Gate in a Schottky Collector Hot Electron Transistor"28th International Symposium on Compound Semiconductors 2001 (ISCS2001). MoP-33. (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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