研究概要 |
本研究は,光フィードバック系を用いた新しい時空間光情報処理技術の開発を目的として、時空間発展型光情報処理実験システムの試作,時空間情報固定技術の開発,時空間畳み込み情報圧縮技術の開発をめざす.本年度の研究により得られた結果・知見は以下のとおりである。 1.光アドレス型空間光変調器による完全並列型光フィードバック系を構成し,処理平面上に入力した1点の光信号を少なくとも21点に展開できることを確認した。 2.入力光信号として回折光学素子によるファンアウト信号,および,画像信号を用いた2次元平面への信号展開技術を検討し、試作システムにより動作を確認した. 3.光フィードバック経路に像回転プリズムを挿入することにより,ジグザグ型,渦巻型などの経路に沿った信号展開が実現できることを確認した. 4.パルス幅変調した入力光信号に対して,時間的変化が空間信号分布として展開可能であることを示した.ただし,高速過渡現象の展開には,高速な空間光変調器の利用が必要となる. 5.非線形結晶を用いた時間信号→2次元空間信号変換のシステムを構成し、超短光パルス信号から2次元空間信号への展開実験を行った。 6.光アドレス型空間光変調器による2次元空間信号→時間信号→2次元空間信号変換系を検討し,伝送も含めた試作システムにより動作を確認した.
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