研究課題/領域番号 |
11450031
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
萩行 正憲 大阪大学, 超伝導エレクトロニクス研究センター, 教授 (10144429)
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研究分担者 |
斗内 政吉 大阪大学, 超伝導エレクトロニクス研究センター, 助教授 (40207593)
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キーワード | テラヘルツ電磁波 / サブテラヘルツ波 / インコヒーレント光源 / 相互相関 / 時間領域テラヘルツ分光 / 光伝導スイッチ / マルチモードレーザーダイオード / スーパールミネッセントダイオード |
研究概要 |
本研究の目的は、従来の時間領域テラヘルツ分光システムにおいてテラヘルツ波の励起に用いられている高価な超短パルスレーザーの替わりにCWマルチモードレーザーダイオード(MMDL)やスーパールミネッセントダイオード(SLD)を用い、また、検出素子に光伝導アンテナを用いることにより、極めて安価な時間削減領域サブテラヘルツ分光システムを試作することである。 本年度は、まず励起にMMDL、検出系としてマーチンパプレット型干渉計とボロメーターを用いたシステムを構築し、種々のドープ量のシリコンウエハの透過率を測定した。その結果、このシステムはサブテラヘルツ域の安価な分光器として機能し、シリコンのキャリヤ密度の非接触測定に応用できることがわかった。次に、MMDLと光伝導アンテナを用いたシステムを構築し、シリコンウエハのサブテラヘルツ域の複素屈折率を測定した結果、このシステムが従来のTDSと等価な機能を有することがわかった。即ち、初年度において既に、極めて安価な時間削減サブテラヘルツ分光システムの原理実験に成功した。また、従来の作製が困難なLT-GaAs光伝導スイッチの替わりに、作製の容易なアモルファスGaAs光伝導スイッチの作製を行い、高速の光応答とサブテラヘルツ波の放射を確認した。 さらに、高効率のシステムを構築するために申請のスーパールミネッセントダイオードを導入整備し、実験を進めている。
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