研究課題/領域番号 |
11450036
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
酒井 啓司 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (00215584)
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研究分担者 |
坂本 直人 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (10282592)
高木 堅志郎 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90013218)
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キーワード | 液体表面物性 / 表面張力 / 表面粘弾性 / リプロン / 放射圧 / 単分子膜 / 表面波スペクトロスコピー |
研究概要 |
我々はレーザー光が液体表面に入射するときに表面に及ぼす放射圧を利用して、液面のミクロな領域を変形させる技術を開発した。界面を通して液体に入射するレーザー光は、空気中と液体中の屈折率の差によりその運動量が変化する。この変化分が放射圧として現れ、界面を非接触で変形する。レーザー光強度を変調すれば液体表面を高速で振動させることも可能である。液面の変形応答は表面張力や表面粘弾性など液面の機械的な性質を反映する。このため周期的な放射圧印加における液面変形の応答を精密に測定することにより,液体表面・界面の動的な性質を高い時間・空間分解能で調べることが可能となる。本研究の目的は、光による液面形状制御技術を用いた新しい液体表界面の動的物性研究手段を開発することである。昨年度までの研究により表面振動の応答スペクトルが表面張力や表面粘弾性などの2次元の物性を反映することが明らかいなっている。本年度は高周波電気光学変調器と対物レンズを用いて、1MHzを超える高周波領域での液面振動励起を試みた。これによってこれまで測定することのできなかった液面の微小領域の表面物性測定が可能になった。さらに液面における光の集光形状を制御することにより、様々なモードの表面振動を励起することができる。円筒レンズを用いた励起実験では、数100kHz域において液体表面を伝搬する平面波モードの表面波を励起することに成功した。その振幅・減衰の周波数依存性を測定することにより、液体の表面張力とずり粘性率を精度よく測定できることが明らかとなった。
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