研究概要 |
本研究では,光劣化に密接に関係するシランプラズマ中のSiクラスタの成長機構を発生初期から明らかにすることを目的としている.平成11年度は,(1)高周波放電変調法,(2)クラスタへの作用力の効果的利用法,(3)気相化学反応制御法によりクラスタ成長抑制を行いながら,高速成膜に有効な高い放電周波数領域も含めて,本研究で新しく開発したその場測定技術によりクラスタ量を定量的に把握し,これらの方法のクラスタ抑制効果を定量的に明らかにした.また,初めてサブナノ領域でのクラス夕のサイズ分布をその場計測することに成功し,微粒子の核形成機構についての多くの新しい知見を得た.さらに,シランガス放電中にクラスタサイズのパーティクルが多く発生し,しかも電気的中性のものが多いために基板に到達し易く,堆積膜に多く取り込まれている可能性が極めて高いことも明らかになった.
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