研究分担者 |
松尾 宇泰 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (90293670)
杉浦 洋 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (60154465)
三井 斌友 名古屋大学, 人間情報学研究科, 教授 (50027380)
緒方 秀教 愛媛大学, 工学部, 講師 (50242037)
森 正武 東京電機大学, 理工学部, 教授 (20010936)
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研究概要 |
Sinc関数近似に基づく数値計算法,とくに,二重指数関数型変数変換を用いた方法を開発することが本研究の目的である.以下のような成果を得た. 1.二重指数関数型変数変数変換に基づく数値不定積分法を開発した.これまで,Sinc関数近似に基づく数値不定積分法として,KearfottやHaberによるものが知られているが,いずれも,いわゆる一重指数関数型変数変換を用いるものである.我々は,二重指数関数型変数変数変換を用いる方法を開発し,この方法が有効となる条件を明確にした.一重指数関数型変数変数変換を用いた場合,誤差のオーダはexp(-c√<n>)(n:標本点数)で与えられることが知られているが,二重指数関数型変数変換を用いた場合,誤差のオーダはexp(-c'n/log n)で与えられる. 2.2点境界値問題に対する二重指数関数型変数変数変換を用いるSinc-Galerkin法を開発した.従来の一重指数関数型変数変数変換を用いた場合,誤差のオーダはexp(-c√<n>)(n:基底関数の個数)で与えられることが知られているが,二重指数関数型変数変換を用いた場合,誤差のオーダはexp(-c'n/log n)で与えられる. 3.Sturm-Liouville固有値問題に対する二重指数関数型変数変数変換を用いるSinc-Colocation法を開発した.従来の一重指数関数型変数変数変換を用いた場合,誤差のオーダはexp(-c√<n>)(n:基底関数の個数)で与えられることが知られているが,二重指数関数型変数変換を用いた場合,誤差のオーダはexp(-c'n/log n)で与えられる. 4.扇状領域上のPoisson方程式に対する二重指数関数型変数変数変換に基づく3つの数値解法(スペクトル法)を開発した。一つ目はSinc関数を用いるもの,二つ目はLegendre多項式を用いるもの,最後はChebyshev多項式を用いるものである.誤差のオーダはexp(-c√<n>/log n)(n:基底関数の個数)で与えられる.
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