研究概要 |
(1) レール鋼,ロール鋼,軸受鋼,ホイール鋼などについてモードII型疲労き裂進展下限界値ΔK_<IIth>を測定した. (2)ベイナイトレール鋼およびワークロール鋼の中には進展するモードII疲労き裂の周辺に組織変化が観察された.ベイナイト鋼中の組織変化部の硬さHVは約1000でありもとの基地組織のHV=^^〜500と比べて著しく高い.これらの知見は今後,抵抗値の高い材料開発に有益なものと期待される. (3)測定したバックアップロール鋼ΔK_<IIth>の値を用い,実機のき裂の応力解析と合わせて,事故解析を行った結果,解析と事故の条件がよく一致することを証明できた. (4)3次元き裂が応力自由の表面と交差する点はCorner Pointと呼ばれており,き裂先端応力の特異性の問題が未解決であったが,本研究の有限要素解析によって,世界の研究者の主張の矛盾点が解明された.
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