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1999 年度 実績報告書

放電加工シミュレータの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 11450054
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京農工大学

研究代表者

国枝 正典  東京農工大学, 工学部, 助教授 (90178012)

研究分担者 吉田 政弘  東京農工大学, 工学部, 教務職員 (80220680)
キーワード形彫り放電加工 / シミュレーション / 逆方向シミュレーション / 加工精度 / 放電位置 / 加工層濃度 / 曲面加工
研究概要

形彫り放電加工の加工精度や加工安定性の評価のためのシミュレータの開発を行った.その基本的な方法は,放電面を放電痕と同じ程度の大きさのメッシュに分割し,各メッシュにはギャップ長と,メッシュ中に存在する加工屑数をデータとして持たせる.そして,1回の放電に関して,[放電点の決定]→[放電点に選ばれたメッシュにおける工具電極と工作物の除去]→[加工屑の発生と排出]→〔工具電極の送り],なるルーチンを実行し,これを放電回数分だけ単純に繰り返す.[放電点の決定]には放電点探索アルゴリズムを用いる.すなわち,ギャップが狭くかつ加工屑濃度が高い場合に大きな値を示す評価関数を定義し,評価関数の値の最も大きなメッシュを放電点に選ぶ.
本年度は特に上記シミュレータを金型などの複雑な曲面の放電加工に適応可能にすることと,加工速度と加工精度の低下の原因となる放電位置の偏在や集中のシミュレーションを行った.
まず,曲面への適用については,曲面状工具電極の先端が徐々に工作物に対向し加工面積が増加していく過程がシミュレーションできるように,上記ルーチンの内の[放電点の決定]と,[工具電極の送り]のステップに修正を加えた.その結果,球面状の工具電極による加工がシミュレーションできることが分かった.さらに,加工前後の工作物形状から加工前の工具電極形状を予測する逆方向シミュレーションを行い,曲面形状の逆方向シミュレーションが可能であることが確かめられた.
次に,極間の加工屑濃度,ギャップ,温度の分布を考慮した放電位置のシミュレーションを行い,放電の偏在と集中の発生メカニズムについて考察した.その結果,加工屑の偏在が放電位置の偏在を生じさせる原因であるが,加工屑濃度分布を考慮しただけではシミュレーション上で放電集中は生じず,電極表面温度分布を考慮して始めて放電集中がシミュレーションできることが分かった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Masanori Kunieda: "Reverse Simulation of Die-Sinking EDM"Annals of the CIRP. 48・1. 115-118 (1999)

  • [文献書誌] 滝田高志: "形彫り放電加工における逆方向シミュレーションの曲面問題への適用"1999年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 410-410 (1999)

  • [文献書誌] 滝田高志: "放電点探索アルゴリズムを用いた形彫り放電加工における放電集中のシミュレーション"電気加工学会全国大会(1999)講演論文集. 3-6 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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