研究分担者 |
大倉 和博 神戸大学, 工学部, 助教授 (40252788)
鳩野 逸生 神戸大学, 総合情報処理センター, 助教授 (10208548)
ヤリ ワーリオ ノキア, ジャパン・ノキアリサーチセンター, 研究室長
藤井 信忠 神戸大学, 工学部, 助手
VAARIO Jari Kobe University, Professor
|
研究概要 |
本研究課題においては,インタラクティブ生産システムの理論構築を目指し,研究を推進した.研究成果は以下の通りにまとめることが可能である. 1.インタラクティブ生産システムの基本フレームの構築 現在の生産システムが抱える問題の困難さを3つのクラスに分類し,最も解決するのが困難となるクラスIIIの問題に対する解決方法の1つとして,インタラクティブ生産システムを提案した.インタラクティブ生産システムを実現する方法として仮想空間を利用することを提案し,仮想空間と現実空間の役割について理論的に考察した. 2.仮想空間を利用したインタラクティブ生産環境の構築 仮想空間を利用したインタラクティブ生産環境実現方法として,自己組織化生産システムと仮想空間を結合する手法を提案した.提案手法に基づき構築した計算機実験においては,仮想空間に参入した人および人工物間の相互作用の実現を確認し,提案手法の有効性を確認した. 3.強化学習を利用した人工物による自律的秩序生成過程 インタラクティブ生産環境においては,人と人工物を含んだ相互作用を実現するために,人や環境からの作用に対して柔軟に適応できる人工物が必要である.そこで,強化学習を利用することで,システムを構成する要素間の相互作用を通じ,環境の状況に適した行動を自律的に生成する生産システムを提案した.提案手法に基づいて行った計算機実験において,システムの目的である納期ずれ最小とスループット最大が達成される過程を確認し,提案手法の有効性を確認した.
|