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2000 年度 実績報告書

微小振動子のエネルギ損失解析に基づく微小情報機器設計法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11450065
研究機関東京大学

研究代表者

保坂 寛  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (50292892)

研究分担者 板生 清  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (80245985)
キーワード微小振動 / 精密機器 / 減衰比 / 摩擦駆動モータ / AFM / 磁気ディスク / 故障診断 / 衝突振動
研究概要

本年度は,微小振動を用いた情報,精密機器の製作ならびに駆動制御を行った.
1.マイクロホンを用いた振動減衰比の精密測定
昨年度製作した装置を低価格化するため,振動センサをレーザドップラ計がらマクロホンに変更した.マイクと試料との相対位置および信号処理方法を種々変化させて最適条件を求め,従来法に比べ1桁低価格で同精度の装置実現の見通しを得た.
2.振動子摩擦駆動モータ
多数の微小振動子を円板に衝突させ,摩擦により回転させるモータを製作した.構造が簡単なため,薄型化に適する.衝突力の精密測定機を製作するとともに,その力学モデルを構築し,トルク発生の最適条件を求めた.振動子の反発係数と振幅が大きいほど,また振動モードは3次モードでトルク最大となり,摩擦係数はほとんど影響しないことが分かった.
3.AFM微小振動モードによる湿潤面形状の測定
磁気ディスクや生体表面など,湿潤面形状をAFMにより精密に測定する方法を検討した.AFMの微小振動モード(タッピングモード)において,振動振幅を大きくプローブ先端半径を小さくすれば固体表面が,逆にすれば液体表面が計測できることを,マクロモデル実験により示した.また,乾燥面と湿潤面を認識し,固体表面と液体表面の両者を測定する振動制御アルゴリズムを考案した.
4.微小振動を用いた旋盤の故障診断
メカウォッチなど微小部品製造装置の故障診断法を検討した.摩耗したバイトでは工作物との摩擦により微小振動が発生し,振動初期の周波数はバイトの1次共振に一致することを理論と実験により明らかにした.またマイクロホンとフィルタの組合わせにより,摩耗を自動認識する装置を製作した.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 中島弘喜,黒田進,高橋英樹,大隅久,保坂寛,板生清: "液体表面におけるマイクロタッピング制御"マイクロメカトロニクス. 44,4. 35-47 (2000)

  • [文献書誌] 黒田進,蔵本晋也,田口兼多,保坂寛,角田和雄,板生清,春日政雄: "振動子摩擦駆動機構の研究"マイクロメカトロニクス. 44,3. 18-26 (2000)

  • [文献書誌] 山川博司,保坂寛,板生清: "マイクロホンを用いた構造減衰係数の精密測定"マイクロメカトロニクス. 44,3. 37-46 (2000)

  • [文献書誌] 長城尚人,鈴木哲也,保坂寛,板生清: "Precise Positioning of Optical Fibers using Stick-Slip Vibration"Proceedings of the ICMA'2000. 75-80 (2000)

  • [文献書誌] 山川博司,保坂寛,大隅久,板生清: "Development of a system for measuring structural damping coefficients"Proceedings of the ICMA'2000. 99-104 (2000)

  • [文献書誌] 黒田進,蔵本晋也,田口兼多,保坂寛,角田和雄,板生清: "Study on driving force of vibrational friction motor"Proceedings of the ICMA'2000. 249-254 (2000)

  • [文献書誌] 板生清: "ウェアラブルへの挑戦"工業調査会. 264 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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