研究概要 |
火星地表面上で探査を行う機器を想定し、火星地表面における環境下での機器の潤滑性能向上を目的とし,火星地表面上の大気,温度などを模した条件下での各種潤滑剤の性能に与える各種影響因子の把握とその解析を行うことを目的とした摩擦試験機を試作した. 本年度は、火星地表環境を模擬した雰囲気中での摩擦試験を可能とする試験機の試作を以下の事項に関して重点的に進めた. 1.高真空下で摩擦試験が可能な試験機の試作. 2.試験中の発生ガス,摩擦力,温度のモニターを可能とする. 3.火星大気条件(気圧:約10mb,成分 :二酸化炭素が主成分,温度:-30〜-100℃程度)を模擬できる環境の再現. 4.評価は,発生ガス,摩擦係数,摩耗,表面分析,等を通して行う. 試験機の性能を以下に示す. 1.到達真空度:10^<-5>Pa(液体窒素トラップ不使用時)10^<-7>Pa(液体窒素トラップ使用時) 2.四重極質量分析器を装備させ,容器内の残留気体の分析可能. 3.気体微量導入用のバルブを真空容器に装備させた. 4.ピン-ディスク型摩擦試験機を真空容器内に組み込み,摩擦,摩耗の測定が可能.
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