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2000 年度 研究成果報告書概要

すずむしの発音機構を規範とする機械の静音快適化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11450067
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 設計工学・機械要素・トライボロジー
研究機関東京工業大学

研究代表者

林 巌  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80016790)

研究分担者 森川 広一  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (00282830)
岩附 信行  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (70193753)
研究期間 (年度) 1999 – 2000
キーワードすずむし / こおろぎ / 振動モード解析 / 鳴き音 / 翅 / 有限要素法 / 発音機構 / 騒音
研究概要

本研究は,機械の静音快適化設計手法を確立するために,鳴き音の美しいスズムシとコオロギの翅の構造と発音機構を,鳴き音の特徴と翅の振動モードとの関係から検討し,設計に応用する指針を得ることを目的とする.得られた結果は以下の通りである.
1.翅の構造を三次元内部構造顕微鏡により精密測定して全体形状を明らかにするとともに,翅への加振器となるやすり器のやすり歯形状を電子顕微鏡により観察し,各部分でのやすり歯のピッチを明らかにした.
2.スズムシの鳴き音の主周波数成分は4.5kHzであり,その2倍および3倍調波成分にもピークが存在することが分かった.また,コオロギの鳴き音は5.8kHz,5.8kHzと11.6kHzに主な周波数成分をもつ鳴き音,8.3kHz,14kHzに主な周波数成分をもつ鳴き音に分類できることが分かった.
3.高速度カメラにより発音動作を観察した結果,翅を閉じるときに発音し,擦る時間と使用している歯の数から翅への加振周波数はスズムシで5kHz,コオロギで5.4kHzであり,鳴き音の主な周波数成分と一致していることを明らかにした.
4.翅の振動モード解析を行った結果,鳴き音の主な周波数成分に該当する固有振動数ならびに固有モードを見出すことができ,それらを翅の薄膜部であるハープ部とミラー部における振動の腹の数および位相関係で分類することができた.
5.発音機構について,使用されるやすり歯の位置,形状,翅の固有モード,そして鳴き音の周波数成分が関連付けられることを明らかにした.
6.鳴き音を高周波正弦波と低周波正弦波のエンベロープの積でモデル化し,周波数を変化させて音を再生し心地よさを評価した結果,心地よく聞こえる周波数領域が存在することが分かった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 林巖 他4名: "コオロギの翅の振動モードの測定"1999年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 87-87 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 山本和男,林巖 他3名: "コオロギの発音メカニズムの研究"日本機械学会機械力学・計測制御講演論文アブストラクト集. 00-6. 147-147 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 林巖 他5名: "コオロギとスズムシの発音機構の工学的検討"第6回日本IFToMM会議シンポジウム前刷集. 81-88 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] I.Hayashi and et al.: "Study on the Vibration Mode of the Wing of a Cricket"Proceedings of the 1999 Autumn Symposium of the Japan Society of Precision Engineering. 87 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] K.Yamamoto, I.Hayashi and et al.: "Study of the Sound Generating Mechanism of a Cricket"Proceedings of Dynamics and Design Conference 2000. 147 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] I.Hayashi and et al.: "Study on the Sound Generating Mechanism of a Cricket and Bell Cricket"Proceedings of the 6th Japan IFToMM Symposium. 81-88 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2002-03-26  

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