2001 年度実績報告書

気泡流の気泡周りの流動特性と乱流構造に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号	11450072
研究機関	東京工業大学
研究代表者	有冨正憲東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (60101002)
研究分担者	大川富雄大阪大学, 工学研究科, 講師 (20314362) 木倉宏茂東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (00302985)
キーワード	流体力学 / 気泡流 / 気泡周りの流動特性 / 超音波パルスのドップラ効果 / 多点ボイド率計測装置 / 画像処理計測 / UVP / WMT
研究概要	100mm×20mmの垂直矩形流路に気泡上昇流を形成させ、超音波流速分布計(UVP)を用いて二相流の瞬時流速分布を計測した。得られたデータを統計的に処理をすることで、気泡周りの液相の微視的な流動特性を調べるとともに測定体積の測定結果への影響を調べ、以下のことを明らかにした。 (1)気泡周りの速度分布は、液相流量によらない固定的な層(粘性底層)、液相主流が支配的な領域(主流領域)およぴその遷移領域の三つの領域に分類することが出来る。 (2)更に各領域の厚さは気泡レイノルズ数とボイド率に依存する。 (3)気泡周りの流動構造は、先行気泡の影響の有無により異なり、液相の乱れは、先行気泡によって発生した後流渦のために増加し、層流から乱流への遷移が促進される。 (4)超音波ビーム径を絞ることにより、液相速度情報の取得率を増加させることが出来、従来に比べて高ボイド率の流動に関しても気液両相の速度計測を行うことができる。さらにUVPを用いたボイド率分布の計測精度を検討するため、ワイヤーメッシュ型の多点ボイド率・気相流速分布計測装置(WMT)を開発し、垂直矩形流路内の気泡上昇流のボイド率計測と気泡速度分布計測に適用し、以下のことを明らかにした。 (1)WMT法を、大気圧条件下で矩形流路内における気泡上昇流に適用し、瞬時局所ボイド率変化を計測し、その結果を統計処理することにより、時間平均ボイド率、気相速度分布、気泡体積分布を求める手法を確立した。 (2)気相みかけ速度はハイスピードカメラを用いた画像処理法と比較して、気相速度が1250mm/sの範囲で気相速度が低いときによく一致しているが、気相速度が高いときは30%までの偏差がある。しかしながら、ボイド率が20%までの範囲では、偏差はポイド率にほとんど依存しない。

研究成果
(5件)

すべてその他

すべて文献書誌 (5件)

[文献書誌] Richter, S., Fleiseher, S., Aritomi, M., Hampel, R.: "Transient Two-Phase Flow in Arbitrary Inclined Tubes Caused by Depressurization of Liouid with Dissolved Gases"International Journal of Heat and Mass Transfer. 44. 1-13 (2001)
[文献書誌] Suzuki, Y., Nakagawa, M., Murakawa, H., Aritomi, M., Kikura, H., Mori, M.: "Microscopic Flow Structure around Bubbles in Bubbly Flows"5th World Conference on Experimental Heat Transfer, Fluid Mechanics and Thermodynamics. 1381-1386 (2001)
[文献書誌] Murakawa, H., Suzuki, Y., Kikura, H., Aritorni, M.: "Liquid phase flow structure around bubble in bubbly co-current flow, Proceedings of 4th international conference on multiphase flow"Proc. of International Conference on Multiphase Flow 2001 (ICMF2001). 1-12 (2001)
[文献書誌] 北川岳, リヒターステッフェン, 有冨正憲, 木倉宏成, 小幡宏幸: "Spatial phase reconstruction of bubbly flow using a wire-mesh tomograph"第38回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 407-408 (2001)
[文献書誌] 村川英樹, 木倉宏成, 有冨正憲, 鈴木裕美子, 森治嗣: "超音波流速分布計測計を用いた気液二相流計測における測定体積の影"日本混相流学会年会講演会2001講演論文集. 15-16 (2001)

2001 年度 実績報告書

気泡流の気泡周りの流動特性と乱流構造に関する研究

研究代表者

有冨 正憲 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (60101002)

研究成果

[文献書誌] Richter, S., Fleiseher, S., Aritomi, M., Hampel, R.: "Transient Two-Phase Flow in Arbitrary Inclined Tubes Caused by Depressurization of Liouid with Dissolved Gases"International Journal of Heat and Mass Transfer. 44. 1-13 (2001)

[文献書誌] Suzuki, Y., Nakagawa, M., Murakawa, H., Aritomi, M., Kikura, H., Mori, M.: "Microscopic Flow Structure around Bubbles in Bubbly Flows"5th World Conference on Experimental Heat Transfer, Fluid Mechanics and Thermodynamics. 1381-1386 (2001)

[文献書誌] Murakawa, H., Suzuki, Y., Kikura, H., Aritorni, M.: "Liquid phase flow structure around bubble in bubbly co-current flow, Proceedings of 4th international conference on multiphase flow"Proc. of International Conference on Multiphase Flow 2001 (ICMF2001). 1-12 (2001)

[文献書誌] 北川 岳, リヒターステッフェン, 有冨正憲, 木倉宏成, 小幡宏幸: "Spatial phase reconstruction of bubbly flow using a wire-mesh tomograph"第38回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 407-408 (2001)

[文献書誌] 村川英樹, 木倉宏成, 有冨正憲, 鈴木裕美子, 森 治嗣: "超音波流速分布計測計を用いた気液二相流計測における測定体積の影"日本混相流学会年会講演会2001講演論文集. 15-16 (2001)

2001 年度実績報告書

有冨正憲東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (60101002)

[文献書誌] 北川岳, リヒターステッフェン, 有冨正憲, 木倉宏成, 小幡宏幸: "Spatial phase reconstruction of bubbly flow using a wire-mesh tomograph"第38回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 407-408 (2001)

[文献書誌] 村川英樹, 木倉宏成, 有冨正憲, 鈴木裕美子, 森治嗣: "超音波流速分布計測計を用いた気液二相流計測における測定体積の影"日本混相流学会年会講演会2001講演論文集. 15-16 (2001)