研究課題/領域番号 |
11450073
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
西野 耕一 横浜国立大学, 大学院・工業研究院, 助教授 (90192690)
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研究分担者 |
鳥居 薫 横浜国立大学, 大学院・工業研究院, 教授 (00017998)
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キーワード | 混相流 / 分散二相流 / 乱流 / 粒子 / 相互作用 / モデリング / 流れの可視化 / 画像計測 |
研究概要 |
本研究の目的は、基礎的な乱流場である格子乱流を対象として、そこに分散する粒子群の挙動を実験的に明らかにし、粒子挙動の物理モデルを構築することにある。特に着目している点は、粒子数密度が比較的高い状態(体積比で0.1%程度以上)における粒子間相互作用である。すなわち、粒子群によって連続相に乱れが生成され、その影響を後続する粒子群が受ける機構である。本研究では、鉛直上昇流における粒子の中立浮遊状態を実現することによって、粒子群の平均的重力沈降をゼロにし、重力効果を最小にした状態で粒子そのものに起因する粒子間相互作用を明らかにすることを目指している。 昨年度までの研究により、粒子間相互作用として(1)2つの粒子が主流方向に接近すると、片方の粒子が強くはじきだされること、(2)粒子体積比の増大とともに流れ方向に筋状の粒子分布が生じ、粒子数密度が高い領域では下降流、低い領域では上昇流となること、を明らかにした。本年度は、(1)の現象をより詳しく調べるため、ステレオ撮影法を用いた画像計測を実施した。格子乱流中に直径1mm、1.25mm、1.5mmのガラス粒子(密度2.45g/cm^3)を浮遊させ、それらの挙動を2台の高速度カメラを用いたステレオ撮影によって解析した。その結果、(a)2つの粒子が主流方向に並ぶと下流側粒子が上流側粒子に接近すること(スリップストリーム現象)、(b)下流側粒子が接近すると上流側粒子が主流にはじき出され、代わりに下流側粒子が上流側粒子の元の位置付近で中立浮遊すること(入れ替わり現象)、(c)上流側粒子は主流直交平面に対して45度ではじき出されること、(d)以上の挙動は直径1〜1.5mの粒子に対して共通して見られること、を明らかにした。
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