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2000 年度 実績報告書

固体表面間の接触熱抵抗に関する熱物性論・波動論のアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 11450086
研究機関京都大学

研究代表者

牧野 俊郎  京都大学, 工学研究科, 教授 (30111941)

研究分担者 若林 英信  京都大学, 工学研究科, 助手 (00273467)
松本 充弘  京都大学, 工学研究科, 助教授 (10229578)
キーワード熱物性 / 熱伝導 / 接触熱抵抗 / その場診断 / 熱の流れ / 表面の形状・構造 / 超音波 / 分子動力学
研究概要

固体表面間の接触熱抵抗は,工業装置の熱設計の重要なファクターの一つになる.接触熱抵抗の物理を熱物性論と波動論に基づいて系統的に解明する基礎研究を進めると同時に,接触熱抵抗の経時変化をその場的・インプロセス的に診断する手法を併せで研究することが緊要である.本研究では,このような立場からつぎの3つの研究を行った.
第1に,接触熱抵抗を外部からその場診断するための手法を検討した.接触面の微視形状はその印加圧力と結晶組織の変形に応じて経時変化するため,その接触状態の推定法の開発が重要になるが,本研究では,そのための手法として超音波探傷法の応用を考え,金属・金属接触面における超音波反射とその面をよぎる熱通過に関するマクロ実験を実施した.第2に,超音波の媒質界面における反射・透過特性を波動論的に調べた.すなわち,超音波・弾性波のパルス・波束の伝搬・減衰,境界面反射・透過,干渉現象を波動論的に記述し反転解析する解析システムを整備し,平滑面,規則的にあらい表面における超音波の反射・透過特性に関する基礎実験を行って,その健全性を確認した.第3に接触熱抵抗のミクロ機構を解明する際にその最小の考察の要素となる,有限サイズの接触点での熱エネルギーの流れを分子動力学計算で明らかにする研究を行った.有限サイズの原子のマイクロチャネルでは,熱流は一様に流れるのではなく,おもに中心部を流れるため,表面部の割合が多いマイクロチャンネル部では表面部の影響が顕著になり、それが接触熱抵抗の主たる要因の一つになることを明らかにした.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 松本充弘: "固体熱伝導の分子動力学とフォノン解析"日本伝熱シンポジウム講演論文集. 第37回. 975-976 (2000)

  • [文献書誌] 松本充弘: "固体界面での熱抵抗の分子シミュレーション"日本熱物性シンポジウム講演論文集. 第21回. 250-252 (2000)

  • [文献書誌] 松本充弘: "固体界面での熱抵抗の分子シミュレーション"日本機械学会計算力学講演会講演論文集. 第13回. 387-388 (2000)

  • [文献書誌] 松本充弘: "固体界面での熱抵抗と格子振動解析"分子シミュレーション討論会講演要旨集. 第14回. 219-220 (2000)

  • [文献書誌] 松本充弘: "格子振動解析による固体熱伝導の研究"日本伝熱シンポジウム講演論文集. 第38回(発表予定). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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