研究課題/領域番号 |
11450092
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
江 鐘偉 山口大学, 工学部, 教授 (60225357)
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研究分担者 |
栗林 勝利 山口大学, 工学部, 教授 (30081251)
壁矢 和久 NKK株式会社, 基盤技術研究所, 主任研究員
長南 征二 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20005424)
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キーワード | 圧電センサ / 圧電アクチュエータ / インピーダンス計測 / ヘルスモニタリング / 縦弾性波の伝播 / 位置同定法 / 損傷評価法 |
研究概要 |
本研究では、圧電材料にセンシング機能とアクチュエータ機能に着目し、簡単かつ実用的な構造物のヘルスモニタリング技術を開発することを目指している。本年度では構造物の基本要素であるはりについて実験ならびに理論解析を行った。具体的に仮想的な損傷として微小応力を加えたりはりについてそのインピーダンス周波数応答の変化を測定し、縦弾性波の各ひずみモードの理論解析と照らし合わせて損傷状態と位置を評価するインピーダンス計測技術の確立を試みた。得られた結果によると、応力負荷時のインピーダンス波形変化は応力が負荷されている位置のひずみの大きさに依存し、ひずみの大きい位置に応力が負荷されている場合、測定されるインピーダンス波形は正常な状態の波形と比べピーク周波数ならびに大きさの変化が小さいことと、ひずみが小さい位置に応力が負荷されている場合は、測定されるインピーダンス波形にはモードによってピーク周波数ならびに振幅の変化が見られることが分かった。このことを利用して、縦弾性波の各ひずみモードに対するインピーダンス波形変化から、損傷位置と大きさを同定する評価法を提案した。さらにその有効性の確認ならびに応用として構造物に取り付けたボルトの緩み具合の評価に本計測法を導入しその有効性が確認できた。今後さまざまの損傷について本ヘルスモニタリング技術を導入し、損傷の種類における個別ヘルスモニタリング技法と一般性を有する圧電素子の駆動技術とセンシング技術の確立を目指して進めていきたい。
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