研究課題/領域番号 |
11450110
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
斉藤 保典 信州大学, 工学部, 助教授 (40135166)
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研究分担者 |
石澤 広明 (社)長野県農村工業研究所, 部長(研究職)
野村 彰夫 信州大学, 工学部, 教授 (00115362)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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キーワード | レーザ誘起蛍光 / ライダー / 遠隔センシング / 蛍光スペクトル / 蛍光寿命 / クロロフィル濃度 / 活性度 / 紅葉過程 |
研究概要 |
最終年度であるため、これまでの実験継続とともにまとめを検討した 実験継続 特に蛍光寿命センシング用ライダーに関する実験と観測を行った。主な成果は次の通り。 1)蛍光寿命ライダーの高性能化:蛍光波形観測と同時に参照光としての散乱光を同時に検出できるように受信系を改良した。フィルターとMCP型光電子増倍管を各々2セット用意した。蛍光波長は650nm-750nmを、散乱光は532nmの検出を行う。 2)プラタナス樹木蛍光の遠隔センシング 緑葉の蛍光波形は、日中から夕方にかけて信号強度が大きくなるとともに立下り時間が短くなった。散乱光波形には全く変化が見られなかった。このことは寿命が短くなったことに対応する。日中の日差しが強い条件下では、光合成活動が、以外にも低い可能性がある。 紅葉過程が進行中の葉を対象として蛍光寿命のセンシングを行った。緑葉→黄葉→紅葉と進むに連れて、蛍光波形の立下りが長くなった。紅葉過程が進行するに連れて活性度が下がったことに対応する。 まとめ(平成11年度〜平成14年度) 1)植物蛍光スペクトルはBlue-green領域とRed-infrared領域に幅の広いスペクトルを有し、460nm、530nm、685nm 740nmにピークを有した。 2)植物蛍光寿命は生育条件により変化し、数100程度の時間変化を生じた。 3)蛍光スペクトルの基礎実験結果を基に蛍光イメージングライダーの試作を行った。イチョウ樹木のクロロフィル濃度の遠隔推定を行い、その月別変化を明確に可視化することに成功した。 4)蛍光寿命の基礎実験結果を基に蛍光寿命ライダーの試作を行った。プラタナス樹木に適応した結果、日照条件や紅葉過程における寿命の違いを捕らえることができた。 以上、植物の生理横能や生育状態に関する種々の植物情報を、in-vivo・非破壊で、化学薬品を使用することなく遠隔センシング的に取得する技術開発に成功した。
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