研究課題/領域番号 |
11450115
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
長谷川 英機 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60001781)
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研究分担者 |
江 潮 北海道大学, 量子界面エレクトロニクス研究センター, 非常勤研究員講師(研究機関研究員)
葛西 誠也 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30312383)
橋詰 保 北海道大学, 量子界面エレクトロニクス研究センター, 助教授 (80149898)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 電気化学プロセス / ナノショットキー接合 / ショットキー極限 / フェルミ準位ピンニング / 化合物半導体 / ナノ金属ドットアレイ / 導電性プローブAFM / 量子デバイス |
研究概要 |
本研究の目的は、化合物半導体上にナノスケールでサイズ制御された微細ショットキー接合を形成する手法により、フェルミ準位ピンニングを除去し、金属-半導体界面の物性を制御する技術を創り出すこと、および、そのデバイス応用にある。本研究の成果を以下に示す。 1.電気化学プロセスにより形成した化合物半導体ショットキー界面は、ナノ金属ドットの集合体により形成されること、および、印加パルス条件により、ドット粒径、ドット数を制御可能であることを示した。さらに、各々の金属ドットが小さく均一性が高くなるに従い、金属-半導体界面のフェルミ準位ピンニングが緩和し、障壁高さの金属仕事関数依存性が増大することを実験的に見出し、ショットキー極限の実現による障壁高制御が可能であることを示した。 2.電気化学プロセスと電子線露光法により、ゲート長数十nmのナノショットキーゲート、および、数十nmのドット径を有する高均一ナノ金属ドットアレイの形成に成功した。 3.単一金属ドットナノショットキー接合の電気的特性を、導電性プローブ原子間力顕微鏡を用いて評価すると共に、ナノショットキー特性解析シミュレーターを開発し、その電流輸送機構を明らかにした。同時に、単一金属ドット・半導体界面においても、ドットサイズの縮小に伴い障壁高さの金属仕事関数依存性が高まること、および、電極周囲の表面フェルミ準位ピンニングがナノショットキー接合の電流輸送やポテンシャル制御性に大きく影響することを見出した。 4.電気化学プロセスによるナノショットキーゲートとナノ金属ドット形成技術を用い、GaAsおよびInGaAs量子細線トランジスタ、単電子トランジスタ、単電子メモリ回路などの量子デバイスを試作・評価した。各素子は、制御されたショットキー界面を反映した動作を実現し、本技術の有効性が実証された。
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