研究課題/領域番号 |
11450121
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
中嶋 堅志郎 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (80024305)
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研究分担者 |
江龍 修 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10223679)
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キーワード | 炭化珪素 / エキシマレーザー / レーザー・ドーピング / レーザー・プロセス / Alアルミニウム / W タングステン / オーミック電極 / Tiチタン |
研究概要 |
平成11年度科学研究費補助金により以下の研究を行いその一部を国際会議および研究会で発表した。 1.n型6H-SiCへの低抵抗p型ドープ層の形成と電気的活性化率の評価 水素希釈したTMA(トリ・メチル・アルミニウム0.2%)を充填した真空チャンバー内に置いた試料をKrFエキシマ・レーザー照射し、Alを基板にドープした。TMAガス圧を10〜200Torr、レーザー照射パルス数(エネルギー密度1.2J/cm^2、10Hz)を1000〜8000ショットの間で変化させてドープされるAlの深さ分布をSIMSで評価した。Alの濃度分布は表面から10〜30nm(表面分布)と20〜100nm(内部分布)の領域に分布し、二つの補誤差関数の和として評価できることを明らかにした。レーザー照射時に達成される高温状態の期間に誘起されるAlの高速拡散が分布の原因と推定された。この研究により内部におけるAlの濃度分布を10^<17>〜10^<19>cm^<-3>の範囲で制御できることが判明した。Alドープ層のホール効果、I-V特性、フォトルミネセンス(PL)測定によりドープ層のP型伝導を確認した。Alをドープしたn型エピ基板(2.5x10^<15>Ncm^<-3>)のPLスペクトルは電子とAlアクセプタ準位間の発光が優勢となり、Al原子のアクセプタとしての機能を裏付けた。(論文投稿準備中、一部研究会で発表済み) 2.nおよびp型6H-SiC基板への極薄低抵抗オーミック電極作成技術の確立(SiC国際会議に発表) n型に対してW/Ti電極、p型に対してAl/Ti電極をKrFエキシマ・レーザー照射により作製し、標記の目的を達成する条件を確立した。基板表面に堆積させるW(Al)、Ti膜圧をそれぞれ10(60)nmおよび10nmとし、レーザー・エネルギー密度1.5J/cm^2の条件で接触抵抗値6.7x10^<-5>(n)および1x10^<-3>Ωcm^2(p)の表面荒れの少ないオーミック電極を得た。基板・電極間は急峻な接触層が形成され、薄い電極を実現した。
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