研究課題/領域番号 |
11450133
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
白石 和男 宇都宮大学, 工学部, 教授 (90134056)
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研究分担者 |
大石 勇 古河電気工業株式会社, 情報システム事業本部, 主査(研究職)
依田 秀彦 宇都宮大学, 工学部, 助手 (30312862)
松村 和仁 宇都宮大学, 工学部, 教授 (70005297)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 光ファイバ / 界分布 / GIファイバ / GIOファイバ / 光通信 / 半導体レーザ / 光ファイバ増幅器 |
研究概要 |
本研究では、(1)動作原理の実験的検証、(2)石英系のファイバで実現させることの2点を大きな目標にした。いずれも達成することができた。この成果を踏まえてさらに(3)半導体レーザと通信用光ファイバとの高効率結合に応用してその有効性を実証することにも成功した。以下にその成果を要約する。 1.動作の原理確認実験 作製が容易で構造パラメータを種々変更しやすい、グレーデッドインデックス(GI)形プラスチックファイバを用いて原理確認実験を行なった。ファイバを、側面から加圧しながら加熱処理し、コアを楕円化させて実現させた。コアのアスペクト比が3.2のGIO(楕円コアGI)ファイバを得ることが出来た。円形界分布を入射させたところ、ファイバ長1700μmにおいてアスペクト比が3.2の楕円の界分布を得ることができた。これにより、動作原理の検証ができた。 2.高品質石英系GIOファイバの開発 石英系のプリフォームを用いてGIOファイバの作製を行なった。偏芯が無く、アスペクト比が3以上(3.5および4.2)という良好な値を実現することが出来た。また、界分布の変換性能を測定した結果、GIOファイバを伝搬するにつれ円形の界分布をアスペクト比が最大8程度までの楕円の分布に変換できること、およびGIOファイバ中をさらに伝搬すると再び円形の分布に戻ることが実証された。この結果は理論値とも良く一致し、目標としたGIOファイバの開発を完全に達成できた。 3.GIOファイバの応用 試作に成功したGIOファイバを用いて、発光パターンのアスペクト比が3.5の半導体レーザと単一モード光ファイバとの結合実験を行なった。実験の結果、実効的な結合損失が0.65dBという良好な結果を得ることができ、極めて有用な素子であることが分かった。
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