研究概要 |
高性能ミリ波フィルタ回路の実現を目指して行った本研究の主な成果は以下に要約できる. (1)共振器と励振用外部回路との結合特性を具体的結合機構に即して詳細に明らかにした.ウイスパリングギャラリモード共振電磁界の周方向伝搬定数を励振用誘電体導波路の位相定数とを整合させることで,高誘電体(εr>10)材料のフィルタ用共振器に高能率で励振できることを見出した. (2)対向結合したウイスパリングギャラリモード共振器によりミリ波帯域通過フィルタの基本モデルを試作し,中心周波数75GHz,通過帯域幅500MHz,通過帯域損失1.5dBという優れた特性を得た. 今後,ミリ波帯フィルタの実現に向け解決すべき点として (1)通過帯域に隣接するスプリアスバンドの抑制 (2)フィルタ設計手順を統一的に扱う手法(コンピュータ支援設計法)の開発,等が挙げられる. 発表文献 [1]佐藤洋介,古神義則,苫米地義郎,松村和仁:"誘電体円板中のウイスパリングギャラリモード共振特性の解析",2000年電子情報通信学会サイエティ大会C-2-80,Sept.(2000). [2]佐藤洋介,古神義則,苫米地義郎,松村和仁:"結合したウイスパリングギャラリモード共振器の特性解析",2001年電子情報通信学会総合大会C-2-84,March(2001).
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