研究概要 |
情報化社会を迎えて,電話,映像,大容量データベースを含む広帯域な情報を瞬時に双方向通信するためには,情報転送網の処理能力の抜本的な改善が必要とされる。 本研究では高速・広帯域なマルチメディア通信サービスのダイナミックなトラヒック変動に対応するために,ノード間に大容量の光パス・ネットワークを構成するための基本技術を検討した。特に,今期は,その実現の要となる多数の光周波数発生法,光キャリアの管理方式,光合分波器の基礎検討,及び光パスネットワークの所要波長数,波長割り当て法,セルフヒーリング法などを検討した。 多周波光周波数発生技術の研究では,分子の吸収線同期形光周波数発生器をもとに,パルス化光周波数発生器の波長掃引数について検討した。光増幅器の雑音を考慮に入れたシミュレーションにより,光フィルタの最適化により,868回(掃引幅217GHz)を達成できることが分かった。 光ネットワーク技術の研究では,階層化されたATMおよびWDMパスネットワークのルーチング法について検討し,障害時のセルフヒーリングアルゴリズムとその特性を解析した。提案したヒューリスティックアルゴリズムによる容量割り当て,波長割り当てと,障害回復時間を明らかにした。
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