研究分担者 |
花村 剛 株式会社メディアグルー, 技術開発部担当部長
亀山 渉 早稲田大学, 国際情報通信研究センター, 助教授 (90318858)
笠原 孝雄 早稲田大学, 国際情報通信研究センター, 教授 (50318854)
杉浦 麻貴 早稲田大学, 国際情報通信研究センター, 研究員
高橋 克直 早稲田大学, 国際情報通信研究センター, 研究員
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研究概要 |
本研究では,動画像アーカイブ実現のために必要な,動画像に固有な特徴情報を抽出する手法,動画像特徴を用いた動画像検索システムの研究を行うことを目的としている.動画像を構成する各静止画フレームの平均色情報を,3次元色空間に配置することで形成される形や軌跡が,動画像の特徴を表すという基本アイディアを元に,研究を継続して行っている.この動画像特徴を本プロジェクトでは画紋と称している. 今年度は,主に画紋を時間軸に射影した時間軸画紋について,検討を行っている.時間軸画紋は動画像を構成する各静止画フレームの平均色の時系列変化情報となり,横軸に時間,縦軸に画素値を取ると各色成分のグラフとして表される.原理的に元の動画像が同一であれば,画紋や時間軸画紋は同じになるため,動画像検索はグラフの一致・不一致を判定することで実現できる.検証のために,ゴーストや色ずれが発生する現行のテレビ放送約50時間の中から,71CM(総数370)を検出する実験を行ったところ,検出洩れ0,過剰検出0を達成している.この結果より,画質が変化したときでも,時間軸画紋には動画像特徴が存在していると結論付けられる.そしてさらに,動画像変化にロバストな高速検索手法の検討,動画像アーカイブに動画像を蓄積する際の階層・分類化蓄積手法に関して検討をし,成果をあげている. 国際標準化組織ISOの中のMPEG-7において,時間軸画紋の成果を1999年2月より方式提案の形で行っている.類似方式の提案が日本電気株式会社より出されており,今後両者で調整を図る必要がある.
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