研究概要 |
本年度は,複数の人間を分散アクティブカメラで追跡する最適計画に必要な以下の項目を研究した. ●項目1:1台のカメラから得られる人の顔画像からどのような情報が得られるかを調べた.顔の識別は,種々の方法を試した結果,照明の変化に強い特徴を抽出し,それを用いた部分空間法がいいことがわかった.この方法は,モデルとして多数の画像から得られる部分空間を用いるので,顔の表情の変化にも強い.また,識別の不確かさは,顔の向きに依存することがわかったので,識別の不確かさを顔の向きによってモデル化する手法を確立した.(白井,久野) ●項目2:動いている人に関して将来得られる情報とその確率を推定する研究を行った.また,現在得られている情報が与えられた時,将来得られる情報や,カメラと人との距離,人を見る方向,隠れなどの条件と,得られる情報の不確かさの関係を用いて,次にどこを見るのが最適であるかを決定する手法を決定し,それを用いて簡単な例に関してシミュレーションを行なった.(白井,島田) ●項目3:複数カメラ間のコミュニケーションに基づく分散処理によって,広域を高速にモニターするために,購入予定の複数のPCと従来のPCによってPCクラスタシステム構築した.そのシステムを活かした画像処理を行なう予備実験を行なって,その効果を確認した.(三浦,島田)
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