研究分担者 |
佐藤 忠信 京都大学, 防災研究所, 教授 (00027294)
北浦 勝 金沢大学, 工学部, 教授 (70026269)
土岐 憲三 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10027229)
杉戸 真太 岐阜大学, 工学部, 教授 (60115863)
宮田 隆夫 神戸大学, 理学部, 教授 (00107989)
|
研究概要 |
本研究では、(A)断層の位置確定、(B)断層と地震動、(C)断層と土木構造物、について研究を実施した。(A)に関しては地中レーダをもちいて伏在活断層の位置を明らかにするために,地震断層(濃尾地震,兵庫県南部地震)と神戸市街地の伏在活断層上で得られた地中レーダ記録を比較した。この特徴から,神戸市街地の伏在活断層の位置を推定し,兵庫県南部地震の著しい地面の動きとの関係を議論した。(B)に関しては(1)逆断層型の地震動と対象に,ジョイント要素を用いたFEM断層モデルによるシミュレーションを行ない,断層運動を震源近傍における強震動特性の関係を検討した.シミュレーションから得られた上下動成分に着目し,兵庫県南部地震で見られた土木構造物の衝撃的破壊現象,及び地震時の証言から推測される衝撃的地震動についての考察を行った。(2)地震動シミュレーションのための断層パラメータを整理し、想定地震による強震動シミュレーション手法を開発した。ここでは、断層の広がりや破壊伝播方向と着目地点との相対的な関係による強震動の特性の違いを考慮して、地震動を時刻歴波形で予測できる手法を開発した。(3)本研究では、位相スペクトルを直接モデル化するものではなく,位相スペクトルを角振動数で微分した群遅延時間をモデル化した.まず,断層の破壊過程がインパレス列でモデル化できると仮定し、震源近傍の群遅延時間をモデル化する手法を開発した。次に,これまでに観測された地震記録に基づいて群遅延時間をモデル化した.さらに、(C)に関しては(1)1995年兵庫県南部地震による、内陸直下型地震の波動特性ならびに地中構造物の力学的特性について波動理論を用いて考察を行い、地中構造物の地震波動による破損は3種類の異なる機構により起こり得、その破損パターンから逆に入射地震波動の特性が推定できることを明らかにした。(2)断層を横断する地中管路の設計法を確立するために、はリーシェルハイブリッド解析により断層横断管路の挙動解析並びにシェル応答計算結果に基づく簡易設計法の提案を行った。
|