研究課題/領域番号 |
11450196
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
原田 秀樹 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70134971)
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研究分担者 |
荒木 信夫 長岡工業高等専門学校, 都市環境工学科, 助教授 (30193072)
関口 勇地 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (20313570)
大橋 晶良 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70169035)
上村 繁樹 木更津工業高等専門学校, 都市環境工学科, 助教授 (60300539)
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キーワード | 廃棄物埋立地 / 16S rRNA / FISH法 / メタン生成古細菌 / メタン酸化細菌 / 分子系統解析 / クローニング / ドットブロットハイブリダイゼーション |
研究概要 |
本研究は、微生物の16SrRNA遺伝子の情報を利用した分子生物学的解析手法により、有機性廃棄物埋立処分地からのメタンガス放出に関与する微生物群集の生態を解析した。有機性廃棄物(家庭ごみ)埋立地の異なる深さ(10、30,100,300cm)から採取した土壌は、深さ方向に有機物含量が増大し、メタン生成古細菌の基質となる酢酸は1-3m部分で高くなった。メタン酸化活性は、深さ10cmの部位の微好気環境下における土壌で最も高かった。一方、メタン生成活性は、深さ1-3mにおいて高い活性を示した。ついで、分子生物学的手法による微生物種の同定を行った。16SrDNAクローニングによって得られたメタン生成古細菌の71クローンを分子系統解析した結果、すべてメタン生成古細菌で、既知のものとは完全に同一ではなかった。一方、メタン酸化細菌は、300個のクローンを得た後、メタン酸化細菌に特異的なプローブを使ってドットブロットハイブリダイゼーションで検出を行ったが、メタン酸化細菌のシグナルは確認できなかった。また、FISH法によるメタン生成古細菌は検出されたものの非常に低い検出率であった。一方メタン酸化細菌はFISH法によって検出されなかった。メタン酸化活性が示されたにもかかわらず、ドットブロットハイブリダイゼーションでメタン酸化細菌の検出が行えなかったことで、環境中には既存のプローブでは検出されない新規なメタン酸化細菌の存在可能性も考えられた。
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