研究課題/領域番号 |
11450201
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
城 攻 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00002014)
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研究分担者 |
北野 敦則 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80250471)
後藤 康明 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90170472)
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キーワード | 鉄筋コンクリート / 定着 / 折り曲げ筋 / 鉄骨柱脚 / T形鋼 / 3次元FEM解析 / 破壊モード / 破壊実験 |
研究概要 |
過年度は鉄筋の折り曲げ定着に関しては実験的検討を行ったが、本年度はFEM解析法を用いた数値解析による検討を行い、実験的には鉄骨部材の柱脚定着方法について検討した。 (1)柱梁接合部における90度折曲げ梁筋定着機構に関するFEM解析: 中間層の外柱と梁との接合部に配筋された90度折曲げ梁筋の定着性能を検討対象として、先ず鉄筋コンクリート用非線形3次元有限要素解析プログラム(DIANA)における材料構成則の妥当性を検討した。この内特にコンクリートと鉄筋との付着強度の扱いが、折り曲げの内側と外側、直線部と曲線部とにおいて支圧力との関係から大きく異なるべきことを明らかにした。続いて、柱幅の大小が梁筋の被り厚の大小として応力伝達経路に影響を与え、破壊モードや横補強筋の抵抗機能と関係することが既往の破壊実験資料と対照して整合することを明確にした。 (2)T形鋼を用いた鉄骨柱脚部のRC基礎梁への定着性能に関する実験的検討: 露出型鉄骨柱脚はアンカー筋を用いるのが通常であり、強度・剛性・靭性の確保が簡単ではないために、アンカー筋に代わってT形鋼材を埋め込んだ定着の開発を行った。先ず、要素実験として単独のT形鋼をRC基礎梁へ垂直に配置した試験体を用いて、T形鋼を引き抜き方向、水平方向および同時に加力して、耐力・荷重変形関係を把握した。この際にT形鋼の埋め込み長さ、断面2次モーメント、強軸・弱軸方向および向きを実験変数とした。次ぎに、内柱を想定して十字形に交差した基礎梁接合部に、角柱の4辺に各1個のT形鋼を配置した定着鉄骨を埋め込んだ部材試験体を用いて、柱脚部の曲げせん断加力を行い、要素実験結果との関連性を明確にして、耐力の予測方法を検討した。
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