研究課題/領域番号 |
11450205
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
森 博嗣 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (80157867)
|
研究分担者 |
黒川 善幸 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (50242839)
谷川 恭雄 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70023182)
|
キーワード | 破壊解析 / 構成則 / 粘弾塑性サスペンション要素法 / Delauney三角分割 / 摩擦降伏 / 大変形解析 / AE現象 / シミュレーション |
研究概要 |
本研究の目的は、複合材料であるコンクリートの変形・破壊性状をミクロな立場から解析的に取り扱い、従来、実験的な情報の整理によってしか得られていないコンクリートの構成則を、理論的な立場から検討し、より汎用的な力学モデルを構築することにある。このため、本研究では、申請者が開発した粘弾塑性サスペンション要素法を拡張し、この新しい解析手法を用いた硬化コンクリートの変形・破壊性状のシミュレーションを行うとともに、実験的な検証によってその妥当性を確認した。 1.粘弾塑性サスペンション要素解析手法の拡張・整備 本課題では、まず、現有の2次元プログラムを3次元に拡張するとともに、広範な実現象のシミュレーションを実現するため、細部に至る多数の境界条件を考慮できるようにプログラムの拡張を行った。また、変位による載荷・除荷の制御を実現して繰返し応力に対応するとともに、サスペンション要素の径を粗骨材径とは独立に指定することによりポーラスコンクリートの破壊解析を実現した。 2.コンファインドコンクリートの応力-ひずみ曲線の解析 コンファインドコンクリート供試体の破壊挙動のシミュレーションを実施し、載荷速度、供試体の形状および寸法、粗骨材の位置のバラツキなどの要因が、その破壊過程や応力-ひずみ曲線に与える影響を検討した。 3.ポーラスコンクリートの破壊解析への応用 ポーラスコンクリートの破壊解析を行った。その結果、サスペンション要素法においては、骨材配置が同じであればポーラスコンクリートの破壊の進展はほぼ同じであること、圧縮強度と空隙率の関係が従来の研究結果を良く表現していることなどが確認された。
|