研究課題/領域番号 |
11450215
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
橘 秀樹 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80013225)
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研究分担者 |
矢野 博夫 千葉工業大学, 工学部, 助教授 (70114692)
加藤 信介 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00142240)
藤井 明 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (20126155)
坂本 慎一 東京大学, 生産技術研究所, 講師 (80282599)
佐藤 史明 千葉工業大学, 工学部, 講師 (50286150)
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キーワード | 沿道住居 / 遮音性能 / 道路交通騒音 / 二重皮膜構造 / 実測調査 / 縮尺模型実験 |
研究概要 |
都市生活の利便性は道路交通に大きく依存しているが、その反面、道路開発・モータリゼーションの進展によって居住域の音環境条件は悪化の一途を辿っている。この問題を解決するためには、自動車の発生騒音対策、低騒音舗装の開発道路構造の改良など道路側の対策とともに、沿道住居等の建物の外部騒音に対する防御性能を向上させる必要がある。沿道の音環境を改善する手法を体系的に探り、将来の沿道住居のあり方を音響工学の立場から提案することを目的として、今年度は以下の検討を行った。 1.実態調査 沿道の騒音データとしては道路端近傍のデータは多く得られているが,実際の建物に対して外部負荷となる騒音に関するデータが少ない。そこで、中・高層建物の立地する幹線道路を対象として、沿道地域の奥行き方向の騒音データを実測調査によって収集した。また、道路近傍の騒音データについては継続的に収集を行っており、今年度も複数の異なる交通流条件における騒音データを収集した。 2.道路側における対策効果の検討 日本音響学会道路騒音予測法、ISO9613-2などを参考として、自動車の発生騒音の予測、排水性舗装のタイヤ騒音低減効果の予測に関して検討を行った。また、道路に面する建物の遮蔽効果に関して、実測調査、縮尺模型実験および数値解析を用いた検討を行った。 3.模型実験および数値計算による検討 道路騒音の防止に有効で、居住性も高い住居のプラン・断面構造について、今年度は主に騒音防止に着目した検討を行った。具体的内容としては、比較的単純な二重窓構造の遮音効果の改善、バルコニー形式や二重皮膜構造などの建物ファサード構造の遮音性能に関して、縮尺模型実験を用いて検討した。この模型実験では、受音室の高さ別遮音性能に関して検討を行うことにより、入射角度による遮音性能の違いについても検討を行った。
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