研究課題/領域番号 |
11450217
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 九州芸術工科大学 |
研究代表者 |
石井 昭夫 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (40087276)
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研究分担者 |
斎藤 基之 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 助手 (30295000)
堤 純一郎 琉球大学, 工学部, 助教授 (60192647)
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キーワード | 都市 / 熱環境 / 着衣 / 日射 / 温熱感覚 / 地表面被覆材料 / 気温分布 / 天空率 |
研究概要 |
1.人間側からのアプローチ (1)福岡市のおいて、屋外歩行者を対象とした着衣に関するアンケート調査を、1年間にわたって行った。有効回答者数は1184人。調査結果から着衣量を算出したところ、気温が高いほど着衣量は小さくなること、男性の方が女性に比べ着衣量が大きいこと、年齢が高いほど着衣量が大きいこと等の傾向が認められた。また、これらの調査結果を用い、気象データから屋外日中における着衣量を推定する式を構築した。 (2)屋外・室内において異なる2つの着衣条件を設定した被験者実験を行った。着衣の多い場合の方が、着衣を増やした部位を中心に皮膚温・温冷感が高くなり、その効果を確認できた。また、屋外における皮膚温と心理量の解析結果から、日射のある温熱環境をより的確に評価するには、日射の方向を考慮する必要があることを示した。 2.環境側からのアプローチ (1)地表面からの状態が夜間の気温低下に及ぼす影響を調べるため、建物の屋上面に薄い砂の層を作り、表面および表面近傍の気温を測定した。基盤となる屋上スラブ面は共通するが、コンクリートのスラブ表面が常に気温よりも高いのに対して、砂の層の表面では温度が低下し、それが近傍の気温を下げていることを明らかにした。 (2)那覇市内の小学校10校の百葉箱に温湿度測定器を設置して、市内の温湿度分布の測定を行った。気温の分布から夜間にわずかなヒートアイランド現象が起こっていることを明らかにした。 (3)那覇市内の建物の形を調査し、それを50mの正方格子でメッシュデータ化した。そのメッシュデータに基づいて、建物間の道路面における天空率の計算を行い、その分布を求めた。
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