研究課題/領域番号 |
11450225
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
萩島 哲 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (70038090)
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研究分担者 |
出口 敦 九州大学, 人間環境学研究院, 助教授 (70222148)
山野 善郎 九州大学, 人間環境学研究院, 助教授 (10212292)
竹沢 尚一郎 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (10183063)
坂井 猛 九州大学, 工学研究院, 助教授 (30253496)
有馬 隆文 九州大学, 人間環境学研究院, 助教授 (00232067)
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キーワード | 景観構造 / 名所図録図会 / 3次元CG / 地形タイプ / 縁起・由緒 / 神社境内 / 数量化III類 |
研究概要 |
本研究課題は、明治期の地方の名所図録図絵に描かれた神社が名所とされたその背景を明らかにすると同時に、マクロ的景観の空間構造を把握することを目的にしている。 具体的には、福岡県名所図録図絵で取り上げられた神社を対象に、縁起・由緒や歴史的背景から名所とされた理由、その神社建築及び境内の空間構成の特徴から名所とされうる理由、神社をとりまくマクロ的景観構造を特徴的な地形やそれを3次元CGで再現してマクロ景観から名所とされる理由の3点から名所とされた根拠を検討した。 1.神社が立地しているタイプは、海岸部に比較的近い場所に立地する「岬立地型」「海辺立地型」「海辺山麓立地型」、それに「平野立地型」、内陸に立地する「盆地内平地立地型」「盆地内小山立地型」「盆地山麓立地型」、山頂部に立地する「山頂立地型」の8つの地形タイプがあることを明らかにした。 2.境内の空間タイプは、「神池のある境内の神社」「敷地レベルが多い境内の神社」「大規模で社格の低い境内の神社」「大規模で社格の高い境内の神社」、郷社が多い「小規模で社格の低い境内の神社」の5タイプがあることを明かにした。由緒を見ると、「神池のある境内の神社」「大規模で社格の低い境内の神社」「大規模で社格の高い境内の神社」において、境内が優れている記載が多く、名所とされていることがわかった。 3.社殿のタイプは、「装飾性の強い社殿」「拝殿の規模が大きい社殿」「装飾性の乏しい社殿」の3つのタイプがあることを明らかにした。神社建築に関する由緒・縁起の記述をしらべると、「装飾性の強い社殿」は、建築物で優れていることによって名所とされたことがわかった。
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