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1999 年度 実績報告書

熱プラズマによる電子シャワーと溶融酸化物中イオンの電気化学的反応

研究課題

研究課題/領域番号 11450237
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京工業大学

研究代表者

永田 和宏  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70114882)

研究分担者 金澤 幸  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (80302967)
福山 博之  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (40252259)
須佐 匡裕  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90187691)
キーワードarc plasma / electrochemistry / vaporization / slag / ash
研究概要

1.移行型直流アークプラズマ装置でNa_2O-SiO_2スラグを溶解した。固体スラグは絶縁体なので前もって溶融する必要がある。プラズマ炉の中に電気炉を設置し、その中に底を鉄で作ったアルミナるつぼを置いた。そのるつぼでスラグを溶融した後、鉄側をアノード、タングステン電極をカソードとし、アルゴンガスをキャリアガスとしてプラズマを発生させた。
2.るつぼ中にPt-Pt-Rh(R型)熱電対を設置し、温度を測定した。プラズマを作用させている間、スラグは電気炉での溶融温度1000℃から少し上昇し約1200℃に一定に保たれた。
3.熱プラズマを作用させた後冷却し、スラグを観察したところ、鉄電極界面に酸化鉄層が存在した。分析の結果、これはFeO-SiO_2であることが分かった。また、スラグの組成を分析したところ、シリコンが減少し、ナトリウムが増加していた。
4.熱力学的計算では、最も蒸気圧の高い分子はナトリウム蒸気である。また、スラグ中のナトリウムイオンの輸率は1である。
5.以上の結果より、熱プラズマと溶融スラグの界面では次ぎの電気化学的反応が起っていることが分かった。SiO_2(slag)+2e(熱プラズマ)→SiO(g)+O^<2->(slag)、一方、アノード電極ではFe(s)+O^<2->(slag)+SiO_2(slag)→FeO・SiO_2(slag)+2eである。
6.熱プラズマで発生する電子シャワーは強い還元作用があり、溶融すらぐ表面でカチオンを還元することが分かった。しかし、ファラデーの法則による上記の反応効率は数10%であり、電気化学的反応以外にも電流の流れがある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Matsumaru,H.Fukuyama,M.Susa & K.Nagata: "Behaviour of Cavity Formation and Convection in FeOxSiO_2Melts under plasma Arc"ISIJ Intun. 39. 649-656 (1999)

  • [文献書誌] K.Matsumaru & K.Nagata: "Evaporation of Zn from Synthetic Waste Ashes Melted by Thermal Plasma"Proc. Global Symp on Recycling, Waste Treatment b Clean Technology. REWAS99.volz. 1603-1611 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2013-12-04  

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