研究課題/領域番号 |
11450271
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
杉村 博之 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (10293656)
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研究分担者 |
井上 泰志 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (10252264)
高井 治 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40110712)
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キーワード | ダイヤモンド / 窒化欄素 / ダイヤモンド状炭素 / 電界放射 / 微細加工 / プラズマ合成 / 電流計測 / 走査型プローブ顕微鏡 |
研究概要 |
(1)マクイロダイヤモンドアレイの作製 50×50=2500個の直径約2μmのダイヤモンド単粒子が5μm間隔で正確に配置されたマイクロダイヤモンドアレイを、空間選択プラズマCVD法により作製した。この選択CVDは、白金表面での高いダイヤモンド核発生密度を利用している。すなわち、基板上に2μm径の白金アイランドをフォトリソグラフィ工程によってあらかじめ作製しておき、その上にCVDによってダイヤモンド単粒子を成長させる方法である。この方法によって、ダイヤモンドを使った電界放射デバイスの作製工程がかなり短縮されることになる。 (2)導電AFMによるダイヤモンドの電子物性計測 原子間力顕微鏡(AFM)のプローブを導電性にし、そのプローブによってマイクロダイヤモンドアレイの電気物性を、ダイヤモンド粒子をひとつひとつ単独に計測評価した。その結果、ダイヤモンド粒子ごとに電気物性のばらつきがあること、一つの粒内でも電気物性に分布があることを100nm以下の空間分解ので明らかにした。本手法は、電界放射材料の基本的物性を調べる技術として有望である。 (3)非晶質炭素膜の電界放射特性計測 薄膜材料の電界電子放射特性を評価する計測システムを試作し、プラズマ合成法により作製した非晶質炭素膜、非晶質窒化炭素膜の電界放射特性を評価した。その結果、非晶質炭素膜よりも、窒素をドープした非晶質窒化炭素膜の方が、電界放射の敷居値電界が低く、かつ最大電流密度も高い、電界放射特性の良い材料であることがわかった。
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