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1999 年度 実績報告書

銅のリサイクル性向上のために汎用焼結鋼の主要合金元素の銅をホウ素に置き換える試み

研究課題

研究課題/領域番号 11450276
研究種目

基盤研究(B)

研究機関広島大学

研究代表者

黒木 英憲  広島大学, 工学部, 教授 (80037853)

研究分担者 鈴木 裕之  広島大学, 工学部, 助手 (90284158)
篠崎 賢二  広島大学, 工学部, 助教授 (70154218)
キーワードリサイクル / 焼結材 / ホウ素 / 鉄-ホウ素-炭素三元共晶 / 機械的特性
研究概要

本年度の研究では,鉄との三元共晶液相を発生させることで焼結を促進させる目的で,鉄粉中に0.03〜0.07mass%のホウ素と0〜1mass%の炭素を同時に混入し焼結を行った.焼結性の検討方法としてTMAを使用し,温度1380〜1440Kで保持時間最大180minの焼結を行った.また,機械的特性の評価として引っ張り試験を行い破断強さと伸びを求め,更に熱処理による材質の改善を試みた.
得られた結果を以下にまとめる.
1.鉄粉にホウ素と炭素を同時に添加した試料は1410K以上の温度で三元共晶液相を発生させることが出来る.また,Fe-0.05mass%B-1.0mass%C試料の示差膨張曲線は,一般的な銅添加焼結材のそれとほとんど一致する.これは,両者の液相発生量がほぼ同じであることに加えて,炭素の固溶による鉄の体積膨張が重なったためと考えられる.
2.鉄,ホウ素および炭素による三元共晶液相が発生してオーステナイト粒界に網目状に連なっているものを緩やかに冷却するときは,生じた共晶やホウ炭化物に炭素がFe_3Cとして付着析出するのに伴って,粒の外周にフェライトを生じ,粒の中心部のみがパーライトになる.
3.Fe-0.05mass%B-1.0mass%C鋼は,1440Kで焼結すると旧液相およびパーライトに加えて少量のフェライトを含む組織になり,機械部品として良い特性を示す.これを1400Kで焼結すると材質が劣るが,焼き入れと低温焼き戻しの熱処理によって引っ張り強さが倍増する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H. Kuroki: "Role of Cu in Fe-Cu-C PAM Steel and Replacement. of Cu with B"Proceedings of the 1998 PM World Congress and Exhibition. 1.3. 293-298 (1998)

  • [文献書誌] H. Kuroki: "Boron for Liquid Phase Sintering of LowAlloySteel"Sintering Technologies 1999, edited by R. M. German, G. L. Messing, and R. G. Cornwall, Plenum Press, New York. (印刷中).

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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