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1999 年度 実績報告書

鉄鋼精錬プロセスにおける、CaF_2減量化に関する熱力学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11450283
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

前田 正史  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (70143386)

研究分担者 池田 貴  東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30212773)
キーワード環境 / ふっ素 / 熱力学 / 精錬 / 製鋼 / CaF2 / スラグ
研究概要

鉄鋼精錬における、ふっ素排出を抑制することを目的にフラックス添加剤として用いられているCaF_2の使用減量に関する研究を行っている。
CaF_2の代替としてSiO_2、TiO_2を取り上げ、1673KにおけるAl_2O_3-CaF_2-SiO_2系相平衡図、Al_2O_3-CaO-TiO_2系相平衡図の測定を行った。CaF_2の一部をAl_2O_3で置換するとSiO_2の溶解度を上昇させ、少量のTiO_2のAl_2O_3、CaOへの添加は融点に影響しないことが分かった。結果は「Phase Diagram Study fou the Al_2O_3-CaF_2-SiO_2 System」として、Metal.Mater.Trans.Bに発表した。
フラックス及びスラグ排出の少量化による、CaF_2の使用量減量を目的にCaF_2-CaO-P_2O_5系の相平衡図とP_2O_5の活量の測定を行った。P_2O_5の濃縮によりCaF_2使用の減量の可能性があるという知見が得られた。相平衡を利用したふっ化物の回収を目的とし、1673KにおけるAl_2O_3-CaF_2-FeO系相平衡図の測定を行った。二液相共存領域を利用したCaF_2の分離の可能性を示した。「Thermodynamics of Oxide Systems Containing Calcium Fluoride to minimize its use in Steelmaking」として発表した。
融体中でのふっ素の挙動を明らかにする事で、ふっ素試料減量の指針が得られると考えられる。FTIRを用い、シリケート及びP_2O_5イオンへのふっ素の影響を観察した。ふっ素の非架橋酸素との置換が融体の性質に影響している可能性があるという知見が得られた。「Infrared emission spectra of CaF_2-CaO-SiO_2 melt」としてISIJ Inter.に投稿中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Shigeru Ueda and Masafumi Maeda: "Phase Diagram Study for the Al_2O_3-CaF_2-SiO_2 System"Metal.Master.Trans.B. 30B. 921-925 (1999)

  • [文献書誌] Shigeru Ueda,Yoshihiro Adachi,and Masafumi Maeda: "Thermodynamics of Oxide Systems Containing Calcium Fluoride to minimize its use in Steelmaking"Proceedings of Fifth International Symposium on East Asian Recycling Technology. 154-157 (1999)

  • [文献書誌] 植田滋、岩沢こころ、池田貴、前田正史: "ホットフィラメント法を用いた酸化物融体の赤外発行スペクトル"日本金属学会講演概要. 534 (1999)

  • [文献書誌] 植田滋、前田正史: "Al_2O_3-CaF_2-SiO_2系相平衡図"材料とプロセス. 12. 106 (1999)

  • [文献書誌] 植田滋、小用広隆、池田貴、苅谷義治、前田正史: "ふっ化物酸化物融体の赤外発行スペクトルとそのモデル化"材料とプロセス. 13. (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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