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1999 年度 実績報告書

ダイオキシン無発生・アセチレン転化を可能とするPCBのプラズマクラッキング法開発

研究課題

研究課題/領域番号 11450284
研究種目

基盤研究(B)

研究機関武蔵工業大学

研究代表者

真保 良吉  武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (40154398)

研究分担者 吉田 豊信  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00111477)
キーワードプラズマプロセッシング / ダイオキシン / PCB / アセチレン
研究概要

有害なPCBの処理方法として燃焼法が挙げられるが、不充分な燃焼はPCBと分子構造が類似してさらに毒性の強いダイオキシンの生成につながる。そこで本研究ではハイブリッドプラズマ誘導加熱を用い10000℃に及ぶ高温でPCBを完全に分解する方法について実験、検討を行っている。プラズマ誘導加熱では、PCBを還元雰囲気で分解することにより化学工業原料として有用なアセチレンを副産することができる。今回の研究では、熱力学平衡計算により、熱分解反応におけるアセチレン、ダイオキシンなどの化合物生成量が種々の条件によりどのように変化するかを評価した。反応において固体炭素の析出を容認する計算条件と、容認しない条件を比較したところ、両者とも2000K以上の高温におけるダイオキシン生成量はきわめて低いと評価されたが、前者ではダイオキシンは低温になるほど生成しにくいという結果となった。これは焼却炉中での反応などで一般的に言われているのと逆の結果である。一方、後者の固体炭素が析出しないとした条件では、より低温ほどダイオキシンの生成量が増加するという一般通念と同様な評価がされ、約 1400K以下でダイオキシンが多量に生成する計算結果となった。低温でダイオキシン生成量が多いということは、PCBをプラズマ加熱で分解しても、冷却時にダイオキシンの生成が懸念される。固体炭素が析出しないという後者の条件を用いて、反応系中の元素比率を変化させてシミュレーションを行ったところ、水素元素のモル量を、炭素と塩素元素のモル量の和より少し大きくとる条件で、高温におけるアセチレンの生成量を大きく保ちつつ、かつ冷却時のダイオキシン生成が殆ど無いことが判明した。この条件は、プラズマ中へ供給するPCBの希釈剤の種類、割合を選定することにより、容易に実現できると判断された。

研究成果

(1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] R.Shimpo,Y.Uehara,T.Yoshida: "Fabrication of Ni-YSZ Cermet Electrode for SOFC by Hybrid Plasma Spraying and Its Electrical Characterization"International Union of Pure and Applied Chemistry. ISPC 14. 2115-2120 (1999)

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公開日: 2001-10-22   更新日: 2016-04-21  

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