研究課題
基盤研究(B)
プラズマを用いたPCBクラッキングによるアセチレン製造法について、ハイブリッドプラズマ装置と反応ガスを清浄化するフィルターを組み合わせたプロセスの提案を行なった。次にプラズマ加熱によるPCB分解における温度とプラズマガス組成について、またフィルター部の通常加熱温度範囲におけるダイオキシンの生成と分解について、研究代表者らが独自に開発した平衡計算プログラム(GOTO法)によりシミュレーションを行なった。その結果、PCBを熱分解する場合アセチレン転化の効率が1500℃〜2500℃の温度で約90%に達し、またPCBに溶剤のケロシン等を混合しても同様のアセチレン転化率が得られるという結果を得た。通常加熱温度でのシミュレーションでは、固体炭素の生成を仮定するか否かで、シミュレーション結果が大きく異なること、共存する酸素量が増加することによりダイオキシンが分解する温度が大きく低下することが平衡論的に確かめられた。ダイオキシンの合成および分解を実験的に確かめるため、クロロベンゼン等を少量の酸素とともに電気炉で加熱する実験を行ない、生成した物質をガスクロマト質量分析機で分析を行った。その結果、700℃〜800℃の加熱温度でベンゼン環を含む多くの化合物が生成した。反応触媒として銅を用いた実験において、その割合はわずかではあるがダイオキシン類であるジクロロジベンゾフランの生成が確認された。しかし反応温度が600℃以下の条件では、クロロベンゼンの反応はほとんど見られなかった。
すべて 2000 1999
すべて 雑誌論文 (4件)
表面技術環境部会研究会誌 4
ページ: 11-20
HYOUMEN-GIJYUTU KANKYOU BUKAI KENKYU KAISHI (The Surface Finishing Society of Japan) Vol.4, No.1
International Union of Pure and Applied Chemistry, SPC 14, Praha, Czerch
ページ: 2115-2120
International Union of Pure and Applied Chemistry (Praha, Czerch) SPC 14