研究課題/領域番号 |
11450286
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
向井 楠宏 九州工業大学, 工学部, 教授 (60023173)
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研究分担者 |
和才 京子 九州工業大学, 工学部, 助手 (90128124)
高須 登実男 九州工業大学, 工学部, 講師 (20264129)
篠崎 信也 九州工業大学, 工学部, 助教授 (00136524)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 界面張力勾配 / 異相粒子の運動 / 液体中粒子 / 微小重力環境 / 落下実験 / 航空機実験 |
研究概要 |
垂直に温度勾配(上方が高い)を持つ蒸留水およびシリコーンオイル中の微細異相粒子の挙動を1gおよびマイクログラビティ(10^<-5>g)環境下で調べた。 岐阜県土岐市の無重量落下施設を利用して、微小重力(10^<-5>g,4.5秒)環境下、1gのもとで生じる研究妨害因子を取り除いた状態において、シリコーンオイル中の微小水滴の挙動を調べた。シリコーンオイル中に温度勾配がない場合、微小重力(10^<-5>g)に到達すると、それまで沈降を続けていた微小水滴は停止し微小重力の間中、動きは停止していた。一方垂直方向に温度勾配がある場合、シリコーンオイル中の微小水滴は微小重力に到達すると、、それまで沈降していた動きを短時間止めたあと、上方に運動をはじめた。上昇速度は水滴の直径の増加、温度勾配の増加とともに増大する傾向を示した。水-シリコーンオイル間の界面張力は温度の上昇とともに減少する。したがって、水滴-シリコーンオイル間の界面張力は上方ほど小さくなり、申請者らのこれまでの研究結果をもとにすれば、上記界面張力勾配により、水滴を上方に押し上げる力が作用する。その結果、微小重力のもとでも、水滴が上方に運動するものと解釈でき、上昇速度の粒子径、温度勾配依存性も上記研究結果から、定性的に説明可能である。しかし、蒸留水中のポリスチレンラテックス粒子の挙動等、より多くの種類の系に対して、微細異相粒子の挙動をより定量的に明らかにしていくためには、4.5秒程度の微小重力保持時間では不十分である。航空機実験を行った結果、微小重力が約20秒間得られる本法により、上記微細粒子の挙動のより精密な本質的解明の可能性のあることが明らかになった。
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