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1999 年度 実績報告書

複雑系化学プロセスの創発的シンセシスの概念構築

研究課題

研究課題/領域番号 11450292
研究種目

基盤研究(B)

研究機関神戸大学

研究代表者

片岡 邦夫  神戸大学, 工学部, 教授 (20031081)

研究分担者 大村 直人  神戸大学, 工学部, 助教授 (50223954)
キーワード複雑系 / 不安定性 / カオス / 分岐特性 / 反応操作 / CSTR / 化学振動 / 混合
研究概要

本年度の目的は反応動力学的に創発性の強い反応系の連続操作における定常状態から逸脱する不安定性とその中の自励振動が出現する分岐特性を調べ、反応生成物の機能制御が可能な操作方法を探索することである。複雑系化学プロセスの反応として、1.ベローゾフ・ジャボチンスキー反応(BZ反応) 2.酢酸ビニルの乳化重合反応を、反応装置としてCSTRを用いた。また、CSTR等の混合特性を見直す実験的研究を行った。
1.BZ反応:BZ反応を構成する素過程には速度定数が非常に大きものと非常に小さなものが含まれており、CSTRで高速度で充分に攪拌した反応場であってもCSTRの容積によってミクロ混合の差異が出て、容積効果によって化学振動の出現ならびに振動状態の遷移の分岐特性が異なることを見出した。
2.乳化重合反応:酢酸ビニルの場合、水相中で均質核発生が起こり、不溶化して重合粒子となり、成長するが、乳化剤の濃度をCMC以下で制御すると連続操作であっても水相中での乳化剤濃度が大きく時間変動し、重合率したがって重合反応速度に化学振動が出現する。この現象は、(1)核発生(2)粒子成長(3)凝集 過程がサイクリックに起こるためであり、また、この重合反応の振動状態では粒度分布も振動することを見出した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 片岡邦夫: "複雑系化学プロセスの非線形現象の創発的シンセシス"化学工学論文集. 25・4. 501-509 (1999)

  • [文献書誌] 大村直人: "CSTRにおけるベローゾフ・ジャボチンスキー反応の濃度振動に及ぼす反応器の容積効果"化学工学論文集. 25・4. 559-563 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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