研究概要 |
ガス切り替え型の装置特性のシミュレーション解析から進めた。ガス切り替え型は本来であれば、二つの反応器を並列に並べる。しかし、この場合には、反応器の設備費が2倍になる。そこで、その変形法として、入り口側のガスは、燃料と空気を時間で切り替え、出口側ではそのままタービンへガスの切り替えなしに直接送るという、より実用的な方法を新たに考案した。この場合には、反応器は一本で済み、設備費の削減につながる。ただし、燃料が酸化して生じた炭酸ガスは前後に存在する空気に一部は混ざってしまうが,かなりの割合の炭酸ガスは高濃度で回収できる。また、最適運転操作に関してのシミュレーションにより、とくに、圧力変動をわずかに押さえることと,最大温度を正確に許容温度以下に保つことが要点であることが判明してきた。 一方、これを実験で検討すべく、反応器の準備は完了し、充填粒子を形成する微粒子はNiO/(NiO・Al2O3)微粒子として製造した。次は、現在のシミュレーションをもとに、最高許容温度を保持するための軸方向各位置での不活性粒子混合割合を求め、実験に入る寸前の段階に到達している。
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