研究概要 |
まぐろ魚油などに含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)は脳の活動を助ける生理活性をもつ物質である。しかし、DHAは不飽和脂肪酸であるため酸化されやすい。そこで本研究では、魚油からのDHAの分離精製とDHAのシクロデキストリン(CD)による耐酸化性の付与を目的とする、いずれも超臨界CO_2を用いるプロセスを開発する。具体的には、まず超臨界CO_2による連続抽出によるDHAの精製を行い、次に高純度DHAを再び超臨界CO_2に溶解させ、DHAのCD包接物を得る。 本年は、モデル物質(リノール酸エチル)を用いてβ-CDによる包接化及びDHAの抽出プロセスの簡単なシミュレーションを行った。包接化については、β-CDの水溶液とリノール酸エチルを仕込み,ホモジナイザーでかくはん混合し,含接させた。包接物は購入した凍結乾燥機で乾燥した。なお、限外口過は試料精製に用いた。シミュレーションは以前に得たDHAの抽出実験データをモデル化するための簡単な式をたてて検討した。この時購入したパソコンを使用した。
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