研究課題/領域番号 |
11450316
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
吉田 和哉 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (50252622)
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研究分担者 |
和田 健彦 大阪大学, 大学院・工学研究科・分子化学専攻, 助教授 (20220957)
福崎 英一郎 大阪大学, 大学院・工学研究科・応用生物工学専攻, 助教授 (40273594)
新名 惇彦 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (30029235)
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キーワード | アンチセンス化合 / phosphorothioate / タバコ培養細胞 / 熱ショックプロモーター / レポーターGUS遺伝子 |
研究概要 |
植物における新しい遺伝子機能抑制法として、塩基配列特異的なアンチセンス化合物を直接細胞に導入することで目的遺伝子の発現を制御する方法を開発することを目的とした研究である。アンチセンス化合物の第一候補としてphosphorothioate(以下S-oligo)を選択した。S-oligoはDNAのリンに結合しているOがSに置換されており分子の酵素的分解に耐性を持たせている。本年度は、BY2細胞をモデル細胞として、遺伝子発現に対するS-oligoの効果を調べる実験を行った。BY2細胞で発現誘導が可能なHSP18.2熱ショックプロモーター-GUS融合遺伝子をモデル遺伝子に用いた。S-oligoは、融合遺伝子の開始コドン近傍のm-RNA配列に対して相補的な20merをspecificとし、reverse配列と、specificの中央4merがmismatchのS-oligoをコントロールとして合成した。培養4日目の形質転換BY2細胞(pHSP18.2-GUS)の培養液にS-oligoを添加し培養後、熱ショックを与えた細胞のGUS活性を測定した結果、多くはS-oligoを加えない培養系と各種のS-oligoを加えた系のGUS活性の差は認められなかった。そこで、S-oligoの導入効率を上げるために、形質転換BY2細胞(HSP18.2-GUS)をプロトプラスト化し、培養液にS-oligoを添加し、培養後、熱ショックを与えた細胞のGUS活性を測定した結果、S-oligoを加えない培養系と各種のS-oligoを加えた系のGUS活性の差はなかった。最終年度に向けて、oligoの導入法や配列に関して再検討が必要である。
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