研究課題/領域番号 |
11450317
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
石川 治男 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00081349)
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研究分担者 |
荻野 博康 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80233443)
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キーワード | 有機溶媒耐性酵素 / リパーゼ / タンパク質工学 / 有機溶媒耐性微生物 / Pseudomonas aeruginosa |
研究概要 |
一般に酵素は水溶液中で反応を行うが、基質が水難溶性の場合や、加水分解酵素を用いて加水分解の逆反応である合成反応を行う場合には、反応溶液中に有機溶媒を添加することが望ましい。しかしながら、一般に酵素は有機溶媒存在下やは不安定であり、容易に失活する。そのため、有機溶媒存在下で安定な酵素が求められている。申請者らは、先に、有機溶媒に安定なリパーゼを産生する有機溶媒耐性微生物Pseudomonas aeruginosa LST-03株の取得に成功している。本研究では、P.aeruginosa LST-03株が産生する有機溶媒に安定なLST-03リパーゼの有機溶媒安定性をタンパク質工学的手法により解明することを目的とする。 これまで、P.aeruginosa LST-03株の染色体DNAからショットガン法によりリパーゼ遺伝子のクローニングを行ったところ、異なる4つのリパーゼ遺伝子がクローニングされたが、いずれも有機溶媒に安定なLST-03リパーゼの遺伝子ではなかった。そこで、LST-03リパーゼのN-末端アミノ酸配列から推測される遺伝子の塩基配列と同じ塩基配列を遺伝子のデータバンクで検索した。検索で見つかった遺伝子を参考にして、種々のPCRプライマーを合成し、P.aeruginosa LST-03株の染色体DNAを鋳型としてPCRを行ったところ、約2.6キロ塩基対のPCR産物が得られた。このDNA断片をクローニングしたところ、その遺伝子を保持した大腸菌はリパーゼ活性を発現した。
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