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2000 年度 実績報告書

新フロンティア軌道理論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 11450328
研究機関京都大学

研究代表者

藤本 博  京都大学, 工学研究科, 教授 (40026068)

キーワード相互作用軌道対 / 射影反応軌道 / アノメリック効果 / ルイス酸・塩基性 / 反応経路解析 / 量子化学計算
研究概要

合成反応を高度に制御し,新規の反応剤や触媒を設計するうえで高い機能と簡潔さ,普遍性を備えた化学の基礎理論が必須となっている。本課題では,相互作用軌道対の方法,射影反応軌道の方法を基礎として軌道相互作用理論の新たな枠組みを構築し,活性分子種の設計と反応制御のための方法論を提案するための研究を展開している。平成12年度は,アミノボラン類とイソシアネートとの付加環化およびアミノボラン類の二量化反応についてその遷移状態構造と活性化エネルギーを理論計算によって精密に求めて,反応の電子的機構を相互作用軌道対によって解析し,置換基が反応性におよぼす効果を反応中心に局在化した射影反応軌道とそれにより定義される反応中心のルイス酸性,ルイス塩基性によって考察して,その結果をJ.Phys.Chem.誌に発表した。有機化合物の安定構造をきめるひとつの重要な要因としてアノメリック効果がある。本研究ではCH_2ClOHをモデルとしてこの分子の安定配座をきめる軌道相互作用を示して,J.Phys.Chem.誌に発表した。さらに,ラジカル反応における水溶媒の効果,ハロゲン化ガリウムのルイス酸性を支配する要因,アリルシランとアルデヒドとの反応における溶媒効果,トリクロロシランによるアルデヒドの還元反応の反応経路と反応性を支配する因子,モリブデンのπ-アリル錯体に対する求核剤の付加反応における選択制を制御する因子の解析とその大きさの評価を実施し,それらの結果について発表あるいは発表の準備を進めている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kiyouki Omoto: "Theoretical Study of the Anomeric Effect in CH_2ClOH"The Journal of Physical Chemistry A. 104・27. 6499-6504 (2000)

  • [文献書誌] Hajime Hirao: "Theoretical Study of Substituent Effects on the Lewis Acid-Base Property of Aminoboranes"The Journal of Physical Chemistry A. 104・28. 6649-6655 (2000)

  • [文献書誌] Hideki Yorimitsu: "Powerful Solvent Effect of Water in Radical Reaction : Triethylborane-Induced Atom-Transfer Radical Cyclization in Water"Journal of the American Chemical Society. 122・45. 11041-11047 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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