研究課題/領域番号 |
11450330
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
岩倉 千秋 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (00029183)
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研究分担者 |
野原 愼士 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (40326278)
古川 直治 大阪府立大学, 工学研究科, 講師 (70081338)
井上 博史 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (00213174)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | 水素吸蔵金属 / パラジウム薄板 / 水素化反応 / 原子状水素 / 再資源化 / 無害化 / イオン交換膜 / パラジウム黒 |
研究概要 |
本研究では、近年深刻な問題となっているが除去技術が未だ確立されていない環境汚染物質を無害化あるいは再資源化する新規プロセスの開発について検討し、以下のような結果を得た。 1.地球温暖化の一因である亜酸化窒素の窒素への無害化に本水素化システムが利用できることを明らかにした。Pd黒をPd薄板上に析出させた場合、亜酸化窒素の還元反応は触媒的に進行し、窒素のみがほぼ100%の電流効率で生成することを見出した。 2.水質汚濁の一因である硝酸イオンの再資源化に本水素化システムが利用できることを明らかにした。その際、Pd黒とNiをPd薄板上に析出させた場合、硝酸の還元反応は触媒的に進行し、工業的に有用なアンモニアが選択的に高電流効率で生成することを見出した。 3.アゾ染料であるアマランスの脱色反応に本水素化システムが利用できることを明らかにした。Pd黒とPtをPd薄板上に析出させた場合、アマランスの脱色反応は触媒的に進行することを見出した。 4.近年深刻な問題となっているが除去技術が未だ確立されていないPCBやダイオキシンなどの有機塩素化合物のモデル物質であるP-クロロトルエンの再資源化に本水素化システムが利用できることを明らかにした。脱塩素化反応により工業的に有用なトルエンと塩化水素が生成することを明らかにした。 5.カチオン交換膜ならびにアニオン交換膜の片面にPd黒を担持させることによりPdの使用量を大幅に低減することができ、システムのコンパクト化にも成功した。それらを用いてもスチレンの水素化反応が進行してエチルベンゼンが生成することを見出した。
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