研究概要 |
1 アルコールの酸化 トルエン中酢酸パラジウム(II)を触媒とし,常圧酸素の存在下アルコールを反応させると,一級アルコールからは対応するアルデヒドが,二級アルコールからは対応するケトンが高収率で得られた。アルコキシパラジウム種の生成とそれからのβ-水素脱離という機構で進むものと提案された。系内に過酸化水素が生成することも明らかとなった。 2 末端アルケンの酸化 トルエン中イソプロパノールと常圧酸素の存在下,酢酸パラジウム(II)を触媒とする末端アルケンからメチルケトンのいわゆるワッカー型酸化反応が新たに見出された。系内に生成するペルヒドロキシパラジウム(II)種によるペルオキシパラジウム化反応が進行することが明かとなった。
|