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1999 年度 実績報告書

共役ポリインを構造単位とする新規拡張パイ電子系の創出

研究課題

研究課題/領域番号 11450346
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

戸部 義人  大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (60127264)

キーワードポリイン / フラーレン / アセチレン / グラファイト / パイ電子系 / 芳香族化合物 / 自己会合
研究概要

新規平面パイ電子系分子については、ベンゼン環とジアセチレンにより構成された拡張グラファイトの部分構造となる平面パイ電子系分子の合成を目的として、その周辺部分に相当するジエチニルベンゼンの環状4量体および環状6量体を合成した。それらの溶液中での会合挙動について検討するためH^1NMRスペクトルの濃度依存性について調べ、データを様々のモデルを仮定して解析した。またジエチイルピリジンの環状4量体ならびに環状6量体も合成し、それらが溶液中においてジエチニルベンゼン環状4量体および環状6量体とヘテロ会合することを見いだした。
曲面パイ電子系フラーレンの合成に関しては、高反応性ポリインC_<60>C1_6の前駆体となるプロペラン構造を有する化合物を合成し、そのレーザーデソープション法を用いる[2+2]開裂により生成したC_<60>C1_6のマススペクトルを測定した。その結果、C_<60>C1_6は、おそらく脱塩素化が起こりやすいため、すでに報告したC_<60>H1_6よりもかなりフラーレンへの異化性を起こしやすいことが明らかとなった。現在、C_<60>C1_6前駆体からのフラーレンのバルク合成について検討している。さらに高反応性ポリインC_<58>H_4N_2の前駆体を合成しそのレーザーデソープションマススペクトルを測定したところ、微量ではあるが脱水素によるジアザフラーレンC_<58>N_2アニオンを検出することに成功した。また同様にしてC_<36>H_8前駆体を合成しレーザーデソープションマススペクトルを測定したが、この場合には脱水素は起こらずC_<36>を検出するには至らなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Uwe H. F.Bunz: "Polyethynylated Cyclic π-Systems : Scaffoldings for Novel Two and Three-Dimensional Carbon Networks"Chemical Society Review. 28・(2). 107-119 (1999)

  • [文献書誌] Yoshito Tobe: "All-carbon Molecules from Small-Ring Propellanes"Advances in Strained and Interesting Organic Molecules. 7. 153-184 (1999)

  • [文献書誌] Yoshito Tobe: "Pyridine Analogue of Macrocyclic Polyme C_<58>H_4N_2 as a Precursor to Diazafallerene C_<58>N_2"Chemical Communications. (17). 1625-1626 (1999)

  • [文献書誌] Yoshito Tobe: "[2+2]Cycloreversion of [4.3.2]Propella-1,3,11-Trienes : An Approach to Cyclo[n]carbons from Propellane-Annelaed Dehydro [n]annulenes"Journal of the American Chemical Society. 122・(8). 1762-1775 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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