研究概要 |
マイクロバブル発生技術による船舶の乱流摩擦抵抗軽減に関する研究において以下の実績を得た. (1)小型で省エネルギータイプのマイクロバブル発生装置を開発し,その性能を明らかにした.とくに,海水マイクロバブルは,自然界のものと比較して,その気泡径で10分の1,発生量で約120倍を実現した.また,その物理化学的特性を明らかにし,さらにその生物活性効果を示した.その結果,マイクロバブルは単なる抵抗軽減のみならず,水質浄化や生物育成に優れることを見出した. (2)船舶模型を制作し,それを流水抵抗を計測するシステムを構築した.また,流水中にマイクロバブルを注入し,マイクロバブルが流水を可視化する重要なトレーサーとなり得ることを明らかにした.さらに,船舶モデル底面の境界層について調べた.しかし,マイクロバブルによる詳細な乱流摩擦抵抗軽減の計測については次年度の課題として残った.
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