研究課題/領域番号 |
11450386
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 英之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (00196859)
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研究分担者 |
岡 徳昭 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80010891)
渡辺 啓介 東海大学, 海洋学部, 講師 (10297202)
吉田 宏一郎 東海大学, 海洋学部, 教授 (90010694)
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キーワード | 半潜水式超大型浮体 / 風抗力 / 臨界レイノルズ数 / カラム群 / 設計パラメータ / 波浪中弾性応答解析プログラム / 安全性 / 応答特性 |
研究概要 |
半潜水式超大型浮体について、これまで行われてきた研究成果を総合して、初期設計法の確立を目指したものである。まず、離島空港ジェット化のために用いられることを想定して、機能上要求される主要寸法を決定し対象となる浮体を決定した。さらに、浮体の置かれる環境条件に検討を加え、安全性検討に用いる暴風時環境条件、年間稼働率98%を達成するための機能性検討環境条件を求めた。 ついで、実機の弾性力学的相似模型を用いた水槽実験を行い、浮体の応答特性を明らかにするとともに、設計法検討に用いる浮体の波浪中弾性応答解析プログラムVODACの検証を行い、精度と妥当性を確認した。 その上で、半潜水式超大型浮体の波浪中挙動に関して、全体挙動を表現する簡易モデルとして弾性基礎上の梁モデル化を用い、実験結果と比較して応答特性を表現できることを示し、応答を支配するパラメータを明らかにした。また、このモデルによって求められる浮体応答が実際の応答の上限値を代表していることを示した。 以上の検討結果を用いて、同調を回避するよう浮体の周波数応答関数の形状に制限を加える条件の下で、重量を最小とし、かつ浮体に生じる応力を許容値範囲内におさめる設計法を考案し、実際の最適化を通じて有効性を確認した。 さらに、半潜水式超大型浮体に作用する主要な荷重の一つである風荷重については、これまであまり検討の行われてこなかった風抗力が、この形式ではかなり大きな割合いを占め、係留系設計上重要であることが試計算から判明した。そこで、浮体のデッキ、カラム群に作用する抗力について、臨界レイノルズ数領域の臨界条件における風洞実験を行い、抗力の多段遷移など興味深い特性を明らかにし、抗力算定のための基礎的なデータを作成した。
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